中古車を購入するとき、「何とかして安い時期で購入せねば…」という思いがわいてくる。
それは当然のことで筆者自身、同じ車を購入するなら安い時期に合わせて、できる限り自分の手元にお金を残しておきたい。
とはいえ実際のところ、世間一般で言われている「安い時期」は、中古車の場合には少々異なるケースもある。
そのため鵜呑みにして安い時期に中古車の購入をすると、実は「かえって損をしてしまう」ということになりかねないのだ。
そこで今回は、自動車ディーラーで中古車営業(仕入れ・販売)の経験を持つ筆者が、中古車の安い時期について徹底的に解説していこう。
「えっ、そんなの知らなかった!」という中古車市場の裏側を知ることができ、お得に中古車の購入ができるのは間違いない。
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- 1.中古車には安い時期が3つある
- 安い時期1.決算期
- 安い時期2.相場の変わる時期(8~10月ごろ)
- 安い時期3.月末
- 2.あなたVS営業マンの価格交渉4つのポイント
- ポイント1.営業成績を聞く
- ポイント2.大まかな仕入れ値(買取相場やオークション相場)を伝える
- ポイント3.他社の似たような車で競合させる
- ポイント4.サービスを多くつけさせる
- 3.予算内で賢く中古車探しをする方法
- 4.【乗り換えの人】最高額で売ればもっと資金が余裕になる
- 車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス
- 車一括査定を徹底比較
- 車一括査定のオススメは「カーセンサー」
- 依頼でポイントがもらえる「楽天オート」
- 買取業者からの電話なし「ユーカーパック」
- 5.まとめ
1.中古車には安い時期が3つある
中古車の安い時期は、実は大きく分けて3つある。
- 決算期
- 相場の変わる時期(8~10月ごろ)
- 月末
それぞれ以下に分けて説明していこう。
安い時期1.決算期
決算期に関しては「誰もが知っている常識」といえるほど有名な安い時期で、本当に中古車価格を安くしてくれる。
というのも決算期というのは「企業として、その年の売り上げを決定する最後の時期」になるからだ。
少し難しい話になってしまうが、企業は売り上げを積み重ねることで銀行や世間からの信頼を得ている。
その結果として生き残っていくことができるため、決算期には「売り上げを伸ばす最後のチャンス」とばかりに必死になって売り込みをするのだ。
また従業員レベルでも決算期には「決算賞与」というものが用意されていることが多く、その結果「最後の最後でボーナスの底上げのために頑張る」という心理状況になっている。
また同時に、年間ノルマの達成率も決定するため、後述する交渉の結果値引きや無料サービス(カーナビやコーティング)にも期待できるのだ。
つまりまとめると、
- 企業として売り上げの上乗せをしたい
- 決算賞与をしっかり確保したい
- 個人の年間ノルマを達成したい
という3つの要素から、決算期は中古車の安くなる時期といえる。
安い時期2.相場の変わる時期(8~10月ごろ)
相場の変わる時期についても、中古車価格が安くなりやすい。
というのも中古車市場は基本的に「海外輸出の影響に伴って相場が前後する」という特徴があるのだ。
そのため海外輸出によって相場が変わるということを頭に入れておき、下記のグラフをご覧いただきたい。
※出典元:グーネット自動車流通の「中古車輸出統計」よりこれは2017年の海外輸出台数を月別に分けたデータなのだが、ご覧いただくと年末ごろの輸出が多くなっている。
しかし相場が変わるのは、実は8~10月ごろなのだ。
というのも順番としては
- 相場が変わる
- 変わった相場に合わせて徐々に輸出していく
となっており、まさに8月の輸出が落ち込んだタイミングで相場が変化しているのだ。
そのため8~10月ごろであれば、いったんこれまでの相場がリセットされるということができるため、安く購入できる可能性は極めて高くなる。
とはいえ「相場が変わる」ということは、稀に「車の希少価値が高くなり、価格も高くなる」ということができるため、すべての中古車が安くなるわけではないと覚えておく必要がある。
安い時期3.月末
決算期と同じく、月末は営業マンにとって「ノルマ達成」に向けた最後のチャンスとなる。
また企業、店舗としても「少しでもいい成績を上げたい」と思うため、月末に来たお客様に対しては「しっかりと取り込んでおきたい」というのが本音なのだ。
もちろん決算期と比較すると重要度は低くなるため、そこまで大きな値引きやサービスを引き出すことは難しくなるが、例えば「コーティング」や「ガソリン満タンサービス」などに関しては、十分狙えるだろう。
中古車の値引きテクニックについては下記記事でより詳しく解説している。
以上が中古車の安い時期についての説明だったが、実際には「何もしなくても安くなる」というわけではない。
なぜなら安い時期であっても価格自体は「いつもと同じ提示価格」ということが珍しくないからだ。
つまり「価格交渉をすることで、安くなりやすい時期」という言い方ができる。
そこで次章では、あなたが実際に営業マンと価格交渉をする際の4つのポイントについて、具体的に紹介していこう。
2.あなたVS営業マンの価格交渉4つのポイント
あなたが営業マンと価格交渉をして中古車の購入をするとき、下記の4つのポイントを押さえておけば問題ない。
- 営業成績を聞く
- 大まかな仕入れ値(買取相場やオークション相場)を伝える
- 他社の似たような車で競合させる
- サービスを多くつけさせる
それぞれ、以下に分けて個別に説明していこう。
ポイント1.営業成績を聞く
月末でも決算期でも、営業マンや販売店は「自分のノルマ」を非常に気にする。
そのため正直に「実際のところ、成績はどう?」と聞いてしまうのも一つの手だ。
おそらく営業マンは自分の成績が良かろうが悪かろうが、来たお客様に対しては「全然良くないです」と答えるため、そこで「サービスしてくれたら考える」と言っておこう。
というのも営業マンという職業は、目の前に「買う可能性の高い人」が現れると、少しの損で得を取ろうとするのだ。
そのため
- 営業成績を聞く
- 「値引き」や「サービス」によっては購入する
ということをしっかりと伝えると、確実にお得になる。
ポイント2.大まかな仕入れ値(買取相場やオークション相場)を伝える
実は中古車の仕入れ値は、車種にもよるものの「ある程度決まっている」というのが本当のところだ。
というのも中古車は新車とは異なり、販売しても特にメーカーからのインセンティブが出ない関係で、単純な商品販売によって利益確保をしなければならない。
その結果基本的には利益率が15~20%前後となっている。
つまり
- 100万円の中古車…原価80万円
- 200万円の中古車…原価160万円
- 300万円の中古車…原価240万円
ということだ。
もちろん販売店に聞いたとしても教えてくれることはないが、大まかに「利益で30万円も取られるのは納得いかんな~」などと言いながら、落としどころとして3~5%程度の値引きを依頼すると良い。
嘘みたいな話だが、原価について触れられると多くの販売店は「この人、良く知っているから騙して売ることができない」と思うため、安い時期であれば値引きが引き出せると思っても良い。
ポイント3.他社の似たような車で競合させる
中古車は基本的に一点物と言われ、価格自体の相場はあるものの「車両ごとに価格が異なる」というのが普通だ。
とはいえ
- 車種とグレード
- 色
- 年式
- 走行距離
などが似ている中古車は多いため、実際には競合車両を作ることが可能である。
実際に下記2つのキャプチャ画像をご覧いただきたい。
※出典元:グーネットの「プリウスの中古車」より両方ともトヨタ系ディーラーの価格でほとんど同条件である。
そして「たった2万円の差額」と思われるかもしれないが、実は中古車の値引きを引き出すには2万円でも大きいということができるのだ。
そのため筆者がキャプチャ画像で挙げたように、
など、大手中古車検索サイトを利用して、競合車両を探し出すことがオススメである。
ポイント4.サービスを多くつけさせる
ディーラーや中古車販売店は「値引きはできないが、サービスで○○を付ける」ということをよくやる。
それは店舗や企業としてのルール上、「車両本体の利益を削ることができない」というケースがあり、値引きの代わりに高額商品などのサービスをしてくれるのだ。
つまりサービスをより多くつけてもらうケースというのは、正直なところ「値引きが引き出せなかった」という場合に限ると思ってほしい。
そして実際にサービスをつけさせる方法としては、正直に
- カーナビを付けてくれたら契約する
- リアモニターをサービスしてくれたら契約する
- コーティングやガソリン満タン納車にしてくれたら契約する
などと言えば大丈夫だ。
「契約」という言葉がお客様から出てくると、営業マンとしては確実に取り付けたいため、上司や本部などとしっかり交渉してくれ、結果的にきちんとお得なサービスをしてくれる。
以上が営業マンとの価格交渉の方法だったが、ご覧いただくと「ちょっと面倒くさそうだ」と思ったかもしれない。
もし面倒くさいと思ったのであれば、筆者としては「予算など希望する条件に合わせた車」を賢く探せる、次章のサービスの利用をオススメする。
3.予算内で賢く中古車探しをする方法
筆者がオススメしているのは「 ズバット車販売 」というサービスなのだが、このサービスでは余分な価格交渉などをする必要なく、あなたが決めた条件で「代わりに優良な車を探してくれる」というものだ。
実際に紹介してもらうには、
- 希望車種
- 年式
- 予算
- 個人情報(提案を受けるためのメールアドレスや氏名など)
を入力する必要がある。
それぞれ決まっていなければ申し込み後に相談することも可能なので、「ザックリと」で大丈夫だ。
そうすればあなたの希望に合致した中古車を探してくれるだけではなく、新古車やディーラーの試乗車落ちなどの優良車両を紹介してもらうこともできる。
備考欄があるので、ここに下記のように入力することで新車とほぼ変わらない非公開車両を紹介してもらえる。
新車同然、もしくは非常に状態の良い車を安く買いたいという場合には、この方法で「 ズバット車販売 」に問い合わせをすることがオススメなのだ。
そのためぜひ一度申し込みをして、希望の車種を探すことがオススメだ。
とはいえ予算はあるに越したことがないため、今乗っている車を高く売ることも車探しと同じくらい重要なことである。
4.【乗り換えの人】最高額で売ればもっと資金が余裕になる
というのも買取専門店は買い取った車を中古車として再販することで利益を上げているのだが、ここ最近の中古車人気の影響で在庫車数が激減している。
つまり売る車が少なく、利益が上げられなくなったということになるのだ。
その結果として、競合させていくと「うちが絶対に買い取りたい」という思いの元、徐々に査定額が上昇していき、最終的には相場の上限値付近の価格=最高額となる。
とはいえ実際のところ、複数の買取専門店をまわって競合させるのは面倒くさいだろう。
そこでオススメなのが「車一括査定」というサービスである。
サービスの詳細は下記にしていくが、最も簡単に最高額を引き出す方法なので、ぜひ利用してほしい。
車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス
そして名前からもおおよその内容は推測できるだろうが、サービスと提携している何百~何千社もの車買取店の中から、あなたの地域に対応している複数の車買取店に車査定を一括して依頼できるのだ。
またサービスと提携しているほとんどの車買取店は、無料の出張査定サービスに対応しているため、あなたは自宅にいながら一気に複数社を競合させられる。
そのため「一度の申し込みをするだけで、最高額が得られる方法」ということができるのだ。
申し込み方法に関しても非常に簡単で、
- あなたが乗っている車に関する情報(車種や年式、総走行距離など)
- あなた自身に関する情報(出張査定先の住所や氏名など)
を入力するだけであるため、1~3分程度の時間があれば申し込みを完了させられる。
以上のことから車一括査定を利用することで、へこみのあるあなたの車は「最短時間で最高額を得ることができる」ということになるのだ。
申し込みは非常に簡単で、誰でもササっとできる。
そのためぜひ一度利用して、満足のいく価格提示を受けてほしい。
とはいえひとつだけ問題もある。
それは「車一括査定のサイトはいくつもあるため、どこがオススメなのか分からない」ということだ。
そこで最後に、当サイトで紹介している車一括査定サイトの中から、オススメなものを紹介しておこう。
車一括査定を徹底比較
車一括査定をオススメしたのはいいが、じつは買取店ほどではないにしても、いくつかのサイトが存在する。
主要な車一括査定6つをまず見てほしい。
下記にそれぞれの車一括査定を比較した一覧表を載せておく。
それぞれの比較一覧表をご覧になると、例えば
- カーセンサーの提携業者数は圧倒的に多い
- 楽天オートは楽天ポイントがもらえる
- ユーカーパックは買取業者からの電話がない、申込み直後に買取相場を知ることができる
- ズバット車買取は申し込み直後に買取相場を知ることができる
- カービューは車一括査定を最初に始めた運営サイトで歴史が長い
- ナビクル車査定は買取業者を厳選している
という特徴に気付くことができるだろう。
実際にこれらの特徴はすべて各車一括査定の「強み」といえる部分だ。
といえば、これらの特徴をご覧になるだけでは、本当にオススメの車一括査定がどれなのか分からないはずだ。
そこで筆者が車査定のプロとして最もオススメできる車一括査定TOP3を紹介する。
車一括査定のオススメは「カーセンサー」
最もオススメの車一括査定はタイトルの通り「 カーセンサー 」と結論付けている。
なぜなら「1,000件を超える圧倒的な業者と提携しているため、最も自分に合った買取業者を探しやすく最もお得になる可能性が高い」といえるからだ。
依頼でポイントがもらえる「楽天オート」
楽天オート の車一括査定は、「ポイントがもらえる」という特徴が大きい。
そして得られるポイントは
- 申し込みをして5ポイント
- 申し込み後に制約をしたら1,500ポイント
であり、ハードルがとても低い。
提携している買取業者数はカーセンサーと比較して見劣りする。
買取業者からの電話なし「ユーカーパック」
ユーカーパック は他の車一括査定とは少し色が異なる。
ユーカーパックの特徴は、車一括査定のように買取店からの電話ではなく、ユーカーパックからのみしか掛かってこない。
この車買取店から一斉に電話がかかってこない点が評価することができる。
さらには、5,000社以上もの車買取業者と提携してのも評価ポイントだ。
ただし、前述したカーセンサーと比較すると、提携している業者の多くが「大手買取業者ではない」という欠点がある。
以上、筆者がオススメする車一括査定に関しての解説を終了する。
ご覧になると「いくつもある車一括査定にはそれぞれ特徴があり、ポイントを抑えておくことで確実に金銭的にも、精神的にもお得になることができる」ということが分かったかと思う。
そして再度結論を述べますが、筆者としては最もオススメな車一括査定は「 カーセンサー 」であり、確実に最もお得な車買取業者を探すことで「数十万円以上も高く車買取してもらえる」ということができる。
申し込みにかかる時間も2分程度と、本当に短時間で簡単に申し込みを完了させることができる。
そのため、ぜひ一度試してみてほしい。
「こんなにお得になるのか!」とビックリするかもしれない。
5.まとめ
以上、中古車の安い時期に関する解説を終了するが、最後に当ページの内容をまとめておこう。
- 中古車の安い時期は3つあり、決算期と月末は「ノルマ達成率」や「売り上げ」の関係で確実に安くなりやすい
- 価格交渉をしていくなら4つのポイントが重要となる
- 価格交渉をせずとも、希望する条件の車種は「ズバット車販売」で簡単に見つかる
- さらに「車一括査定」を使って最高額で車を売れば、予算に大幅な余裕ができる