先に結論を述べておくが、中古車でお買い得な個体は、実は「走行距離8万キロ」のものだ。
というのも下記のグラフは2024年11月現在に
- トヨタ プリウス(ZVW30型)
- 2013年式
- 走行距離1万キロごと
という条件にて「グーネット」という中古車検索サービスを利用して、簡単に価格相場を調べたものであるが、見て分かる通り「8万キロが底値」ということができるのだ。
走行距離(㎞) | 車両価格平均(万円) |
---|---|
10,000 | 161.3 |
20,000 | 124.3 |
30,000 | 126.3 |
40,000 | 121.7 |
50,000 | 125.0 |
60,000 | 115.2 |
70,000 | 104.9 |
80,000 | 89.9 |
90,000 | 90.3 |
100,000 | 86.3 |
もちろんより細かい条件で調べれば、より深くデータ収集ができるが、まずは5万キロを超えて価格が順調に落ちた後、「8万キロ以降は価格があまり変わらない」という事実については理解しておいてほしい。
この点を踏まえると、8万キロ走行の中古車は「値段が最も下がった中で、最も走行距離の少ない中古車」ということができる。
たまたまと思われるかもしれないが、実際に中古車業界で働く筆者の肌感覚でも8万キロが底値という肌感覚は持っている。
そのため筆者としては「超狙い目」として、あなたに8万キロの中古車をオススメしたいのだが、実際のところ
- 8万キロも走行している中古車は安心して乗り続けることができるのか
- 8万キロも走行している中古車の購入は、気を付けることが多そう
- 8万キロの中古車を探すのは面倒くさそう
などの理由から、尻込みしているのではないだろうか。
そこで今回は、8万キロ走行の中古車を安心してお得&ラクに探して購入する方法について、徹底的に解説していこう。
また8万キロ走行の中古車を購入する際に、重要視すべきポイントについても紹介していくため、必ず最後までご覧になることをオススメする。
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1.車の寿命は「10万キロ」は嘘!
そもそも中古車として8万キロの走行距離は「多すぎるのではないか?」という疑問がよぎるだろう。
そこで先に結論を述べておくが、8万キロ走行している中古車は「まだまだ現役」といっても過言ではない。
というのも現代の車は工業製品としての精度が非常に高いため、一般的な車検や点検をこれまで受けていれば「20年20万キロ程度でもまだ寿命が来ない」というケースが多いのだ。
実際にタクシーやトラックなどは、我々が日常で使う以上に酷使されているものの、20万キロ以上走るのは「通過点」に過ぎず、大型トラックなどは「100万キロを超えてからが勝負」と言われるほどである。
もちろんエンジンの構造自体も我々の車と大きく異なることはない。
つまり8万キロ走行している中古車は、まだ人生の半分も終えていないといっても過言ではないのだ。
そのため日本国内でよく言われている「10万キロが寿命」というのは嘘であり、8万キロの車は「安くてまだまだいい状態で乗れる中古車」と思っても問題ない。
とはいえ、その前提はあくまで「きちんと整備や点検を受けていること」であるため、次章にてお教えする8万キロの中古車を狙う場合の条件についてよく読んでおいてほしい。
2.8万キロの中古車を狙うなら5つの条件に注意しろ
8万キロの中古車がお買い得かつ「まだまだ大丈夫」ということは十分理解できたかと思うが、実際には下記の条件に注意すべきである。
- これまでエンジンオイルの交換がきちんとされてきたか
- 過走行車ではないか
- 車体は十分きれいな状態を保っているか
- 車両そのものに不具合はないか
- タイミングベルトの交換(されてなければ交換依頼)
それぞれ8万キロの中古車を購入する上では重要なポイントとなるため、以下に分けて詳しく説明していこう。
注意点1.これまでエンジンオイルの交換がきちんとされてきたか
きちんとした整備・点検の実施について、最も重要なのは「エンジンオイルの交換」である。
というのも車を動かす上でエンジンオイルは「車の冷却や潤滑油」としての役割を担っており、定期的に交換されていなければ「心臓部分であるエンジンそのものの調子が悪くなる」といえるからだ。
そのためエンジンオイルの交換については、きちんとされていたか確認する必要がある。
確認方法としては
- 前オーナーが交換した整備工場独自のステッカーなどを見る
- メンテナンスノートや記録簿を確認する
という2種類がある。
前者に関しては、ハンドル周りに貼られていることが多く、「〇年〇万キロで交換」などと明記されていて分かりやすい。
ただしない場合にはメンテナンスノートなどで「エンジンの点検」に関する項目の中で、オイル交換に「×」マークが書かれていれば交換されていることになる。
そしてメンテナンスノートや記録簿は、基本的に車検証入れの中で保管されていることが多いため、販売店の担当者に確認してチェックすると交換した日時を知ることができる。
ちなみにエンジンオイル交換の目安としては、最低でも
- 1年に1度
- 1万キロに1度
の交換がされていれば、問題ないと思っていいだろう。
注意点2.過走行車ではないか
過走行車とは単純に「走行しすぎている車」のことを指している。
その基準はあいまいなものの、基本的に年間15,000㎞を超えて走行している場合は「過走行」と判断していいだろう。
そして過走行車の場合には、エンジンだけではなくブレーキなども酷使しているため、車の状態としては「あまりよくない」といえるためオススメではない。
自分自身の仕事に置き換えて「1ヶ月の半分を徹夜する」と考えると、寿命が縮まるのも納得できるだろう。
そのため8万キロの中古車を購入する際には、走行距離と年式から「年間平均15,000㎞以内」の個体を選ぶと安心できるのは言うまでもない。
ちなみに逆算して上記の条件に合致するのは、8万キロ走行の中古車だと仮定すると「5年落ちより古ければ過走行ではない」ということになるため、覚えておいてほしい。
注意点3.車体は十分きれいな状態を保っているか
前述したように8万キロの中古車を購入する際にオススメできるのは、どれだけ新しくても「5年落ち」までの中古車である。
その結果、正直なところ5年も古くなっていることから「キズや凹み」が発生している可能性がある。
そのためキズや凹みに関しては、内外装問わず「あなた自身が我慢できるか」を基準に考えるべきなのだ。
ただし一つだけ、注意すべき点がある。
それは「外装のキズや凹みに関しては、鉄板の素材部分が見えていないこと」である。
というのもキズや凹みが深い場合には、塗装面を突き破って鉄板の素材そのものまで達している場合がある。
そして鉄板部分まで達している場合には、その部分からサビが広がって内部に侵食し、車の耐久性が失われてしまうのだ。
そのためキズや凹みは我慢できることが大前提ではあるものの、塗装面を突き破って鉄板が見えている場合には避けるべきである。
ちなみに鉄板部分は素の状態では銀色をしており、サビが回っている場合には茶色(もしくは銀色に茶色が混ざったような色)をしているため、購入前に入念なチェックをすべきである。
キズの深さについては、弊社の姉妹サイトである「車のキズ具合による料金相場とオススメの修理方法」で詳しく解説している。
注意点4.車両そのものに不具合はないか
車両そのものに不具合が無いか、現車を見て確認する必要がある。
とはいえ具体的に見るべきポイントは分からないかと思うので、最低限見るべきポイントを下記に箇条書きしておいた。
- オイル漏れ
- 電装品の動作
- 車両の挙動
それぞれ以下に分けて簡単なチェック方法を紹介していく。
オイル漏れ
車は油圧の力を使って、様々な部品を動かしている。
またエンジンオイルのように、冷却や潤滑を目的として使われているケースもある。
そのオイルが漏れている場合、車は「正常には動かず事故の危険性が増す」と思ってほしい。
そのためオイル漏れに関しては、十分なチェックが必要だ。
チェック方法は簡単で、2工程に分けられる。
まずはエンジンルームをスマホのライトで照らし、パイプ類などをよく見てみる。
オイル漏れや滲み(漏れの一歩手前)がある場合には、見て分かる程度に黒ずんでジワっとしているため、確認可能である。
そして次は車体の下から、車のタイヤハウス内にある「足の軸部分」を見てみる。
その部分にはブッシュ類と呼ばれるゴムパッキンのようなものがあり、漏れや滲みがある場合にはやはりジワっと黒ずんでいるため、確認可能なのだ。
ちなみに販売店としてはオイル漏れのある車を売ることは、不良品を売りつけたことにつながるため、指摘すると修理してから引き渡してくれるので安心してほしい。
電装品の動作
車には様々な電装部品が装着されているが、中でも使用頻度の高い
- パワーウインドウ
- オーディオ・カーナビ
- エアコン
などについては、動作確認をしておくべきである。
具体的には動作するためのスイッチを押してみて
- 異音が無いか
- ストレスなく動作しているか
- 異臭はしていないか
を確認するだけだ。
ちなみに担当者から先に説明がなく、あなたが発見した場合には重要事項の説明(瑕疵に関する説明)の不履行となるため、販売店側の責任となり無償で修理してくれるケースが多い。
ただし先回りして何度も指摘してしまうと、商談そのものが白紙になってしまう可能性もあるため、むやみに先回りして指摘することは避けた方が良いだろう。
車両の挙動
8万キロの中古車を購入するのであれば、必ず一度車に乗せてもらい、動かすことをオススメする。というのも車両を動かすことで
- ブレーキが効きづらい
- 突然ガクッとなる
- エンジンやブレーキから異音がする
などの異常を感じることができるからだ。
とはいえ車検のついていない車は公道を走行することができないため、その場合には注意して敷地内を走行させてもらうことをオススメする。
注意点5.タイミングベルトの交換(されてなければ交換依頼)
今販売されているほとんどの車には「タイミングベルト」という部品が使われている。
この部品は車を動かすために重要な部品であり、壊れてしまうと「動かせなくなる」というものだ。
そしてタイミングベルトは、一般的な車であれば「10万キロで交換」とされていることが多い。
つまり8万キロの中古車を購入するとき、残り2万キロで交換しなければならないのだ。
そのため絶対条件ではないものの、安心するためには
- タイミングベルトがあらかじめ交換されている車両を探す
- もし交換されていなければ購入時に合わせて交換依頼をしておく
ということがオススメである。
ちなみにタイミングベルトの交換で必要な費用は、ほとんどのディーラーや整備工場で2~5万円程度で実施されるため、購入価格に上乗せして考えておくと確実である。
以上が、8万キロの中古車を購入する場合に重要な条件だったが、すべてを満たしていると「本当に安心できる個体」ということができるだろう。
とはいえ自力で上記の条件を満たす車両を探すのは、正直なところ面倒くさい。
そこで次章では、筆者がオススメする8万キロの中古車の探し方を紹介していこう。
3.安心できる8万キロの中古車を簡単に探す方法
安心できる8万キロの中古車を探すオススメの方法は、「 ズバット車販売 」というサービスを利用することだ。
というのもこのサービス、あなたが希望する
- 希望車種
- おおよその年式
- おおよその予算感
- 車両相談に必要な氏名などの個人情報
を入力するだけで、希望に合致した中古車を紹介してくれるのだ。
さらに余計な営業行為をされることはなく、サービスの運営元と「こんな中古車を希望する」というやり取りをするだけで、希望に合った車両を見つけ出してくれる。
つまりあなた自身はこれまでに説明してきた条件を「 ズバット車販売 」に入力して申し込むだけで、その後は「ただ待っていればいい」ということになるのだ。
そのため、あなたが「少しでも手間を減らしたい」と思っているのであれば、ぜひ一度簡単な入力をして利用することをオススメする。
4.まとめ
以上、8万キロの中古車に関する解説を終了するが、最後に当ページの内容をまとめておこう。
- 8万キロの中古車は相場的に「最も値段の落ちている状態の良い車」といえるためオススメ
- しかも8万キロの中古車はまだ寿命の半分もいっていないため、通常通りに車検や点検を受けていれば安心
- さらに安心できる条件は5つあり、すべてを満たしていれば最高
- 安心できる条件を満たした8万キロの中古車を簡単に探すなら、「ズバット車販売」というサービスを利用すべき