廃車スクラップ業者の探し方・買取相場と3つの注意点

車には寿命があり、最後には廃車スクラップをすることになる。

とはいえ実際に廃車スクラップを経験する人はごくまれで、ほとんどの人は廃車スクラップ前に車そのものを売却してしまうことが多いのだ。

そのため廃車スクラップにかかる費用の相場や、逆に売却できた場合の相場について気になっているだろう。

たしかに、手順や費用についてきちんと知っておかなければ、「だまされてしまう」なんてことになりかねない。

そこで今回は、自動車ディーラーの営業マンの筆者が、廃車スクラップの相場や業者の探し方について、詳しく解説していこう。

当ページをご覧になることで、あなたが廃車スクラップによって損することはなくなると断言しよう。

1.主な3パターンの廃車スクラップが必要なシーン

廃車スクラップをするシーンとして、代表的なのは下記の3つだ。

  1. 事故で全損になった
  2. ボロボロの不動車で動かしてすらいない
  3. 買取業者で「0円」だった

それぞれ、以下に分けて紹介していくので、順にご覧いただきたい。

ケース1.事故で全損になった

事故を起こしてしまった場合には「全損」と判断されることがある。

事故全損
事故全損

そして全損時には基本的に廃車スクラップとなる。

とはいえ事故によって全損となる場合、手続きの方法は下記の2つだ。

  1. 自分ですべての手続きをする
  2. 保険会社の車両保険を使う
自分ですべての手続きをする場合には、後述するように自分で解体業者に依頼しなければならない。

ただし保険会社に依頼する場合には、実は保険会社がほとんどの手続きを代行してくれるため、心配する必要はない。

そこで保険会社で全損と認められる条件と、車両保険で満額手に入れる方法をお教えしよう。

まず自動車保険で全損と認められるには、車を仮に修理した場合に「車両保険の補償限度額を超える」という必要がある。

とはいえ例えば「ボンネット部がすべて潰れる程度の事故」や「追突によって後部が見る影もなく潰れた事故」の場合には、最初から修復不可能と判断されて全損扱いにされるのが一般的だ。

そして全損と認められた場合には、車両保険の補償限度額を保険金として支払ってくれる。

ただし支払いまでの流れとしては、基本的に

  • 事故を保険会社に連絡
  • 自分の指定工場または保険会社の指定工場に搬送
  • 修理見積提示or修復不可能と判断
  • 廃車スクラップ
  • 廃車後、廃車証明書を提示して保険金の入金

ということになる。

とはいえ廃車スクラップに関しては、保険会社が手続きをしてくれることが多く、自分で何かをすることはほとんどないので安心してほしい。

ケース2.ボロボロの不動車で動かしてすらいない

ボロボロの不動車で動かしていない場合、残念ながら車そのものが機能しなくなっている。

ボロボロの不動車
ボロボロの不動車

そのため車としての価値はなく、廃車スクラップに出すことが多い。

手続きの依頼方法は後述するが、業者の中には「引き取りOK」という場合もあるため、自分で無理に動かして廃車スクラップすることは考えなくても大丈夫だ。

ケース3.買取業者で「0円」だった

今乗っている車を買取業者に見せたところ「この車は手数料など無料で引き取ってあげる」と言われることがある。

車買取額が0円
車買取額が0円

その時に「価値がないなら廃車スクラップにしてしまおう」と考えることが多い。

とはいえ今現状で「乗れる」という状態の車であれば、正直なところ中古車として売れる可能性が極めて高い。

というのもA販売店では売却予定の車を売るルートが無くても、B販売店では販売ルートが確保されており、値段をつけて買い取っても確実に利益を上げることができるからだ。

そのため筆者としては、買取業者で0円と言われた場合に限っては「別の買取業者を何社かに査定依頼をする」ということをオススメしている。

とはいえ実際に複数の買取専門店をまわるのは、正直なところ面倒くさいといえるだろう。

そこでオススメなのが「車一括査定」というサービスだ。

このサービスなら手間をかけず複数の買取専門店に一気に車査定をしてもらうことができるため、ぜひ下記の詳細な説明をご覧になって利用することをオススメする。

車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス

 車一括査定とはインターネット上のサービスのことで、サービスと提携しているいくつもの車買取店に一括して車査定の依頼をすることができるサービス
車一括査定を使わない場合、使う場合
車一括査定を使わない場合、使う場合

そして名前からもおおよその内容は推測できるだろうが、サービスと提携している何百~何千社もの車買取店の中から、あなたの地域に対応している複数の車買取店に車査定を一括して依頼できるのだ。

またサービスと提携しているほとんどの車買取店は、無料の出張査定サービスに対応しているため、あなたは自宅にいながら一気に複数社を競合させられる。

そのため「一度の申し込みをするだけで、最高額が得られる方法」ということができるのだ。

申し込み方法に関しても非常に簡単で、

  • あなたが乗っている車に関する情報(車種や年式、総走行距離など)
  • あなた自身に関する情報(出張査定先の住所や氏名など)

を入力するだけであるため、1~3分程度の時間があれば申し込みを完了させられる。

以上のことから車一括査定を利用することで、へこみのあるあなたの車は「最短時間で最高額を得ることができる」ということになるのだ。

申し込みは非常に簡単で、誰でもササっとできる。

そのためぜひ一度利用して、満足のいく価格提示を受けてほしい。

とはいえひとつだけ問題もある。

それは「車一括査定のサイトはいくつもあるため、どこがオススメなのか分からない」ということだ。

そこで最後に、当サイトで紹介している車一括査定サイトの中から、オススメなものを紹介しておこう。

車一括査定を徹底比較

車一括査定をオススメしたのはいいが、じつは買取店ほどではないにしても、いくつかのサイトが存在する。

主要な車一括査定6つをまず見てほしい。

下記にそれぞれの車一括査定を比較した一覧表を載せておく。

車一括査定の比較表
車一括査定の比較表

それぞれの比較一覧表をご覧になると、例えば

  • カーセンサーの提携業者数は圧倒的に多い
  • 楽天オートは楽天ポイントがもらえる
  • ユーカーパックは買取業者からの電話がない、申込み直後に買取相場を知ることができる
  • ズバット車買取は申し込み直後に買取相場を知ることができる
  • カービューは車一括査定を最初に始めた運営サイトで歴史が長い
  • ナビクル車査定は買取業者を厳選している

という特徴に気付くことができるだろう。

実際にこれらの特徴はすべて各車一括査定の「強み」といえる部分だ。

といえば、これらの特徴をご覧になるだけでは、本当にオススメの車一括査定がどれなのか分からないはずだ。

そこで筆者が車査定のプロとして最もオススメできる車一括査定TOP3を紹介する。

車一括査定のオススメは「カーセンサー」

カーセンサー
カーセンサー
http://www.carsensor.net/

最もオススメの車一括査定はタイトルの通り「 カーセンサー 」と結論付けている。

なぜなら「1,000件を超える圧倒的な業者と提携しているため、最も自分に合った買取業者を探しやすく最もお得になる可能性が高い」といえるからだ。

カーセンサー

依頼でポイントがもらえる「楽天オート」

楽天オート
楽天オート
https://auto.rakuten.co.jp/

楽天オート の車一括査定は、「ポイントがもらえる」という特徴が大きい。

そして得られるポイントは

  • 申し込みをして5ポイント
  • 申し込み後に制約をしたら1,500ポイント

であり、ハードルがとても低い。

提携している買取業者数はカーセンサーと比較して見劣りする。

買取業者からの電話なし「ユーカーパック」

ユーカーパック
ユーカーパック
https://ucarpac.com/

ユーカーパック は他の車一括査定とは少し色が異なる。

ユーカーパックの特徴は、車一括査定のように買取店からの電話ではなく、ユーカーパックからのみしか掛かってこない。

この車買取店から一斉に電話がかかってこない点が評価することができる。

さらには、5,000社以上もの車買取業者と提携してのも評価ポイントだ。

ただし、前述したカーセンサーと比較すると、提携している業者の多くが「大手買取業者ではない」という欠点がある

ユーカーパック

以上、筆者がオススメする車一括査定に関しての解説を終了する。

ご覧になると「いくつもある車一括査定にはそれぞれ特徴があり、ポイントを抑えておくことで確実に金銭的にも、精神的にもお得になることができる」ということが分かったかと思う。

そして再度結論を述べますが、筆者としては最もオススメな車一括査定は「 カーセンサー 」であり、確実に最もお得な車買取業者を探すことで「数十万円以上も高く車買取してもらえる」ということができる。

申し込みにかかる時間も2分程度と、本当に短時間で簡単に申し込みを完了させることができる。

そのため、ぜひ一度試してみてほしい。

「こんなにお得になるのか!」とビックリするかもしれない。

以上が廃車スクラップとなる主な3つのシーンに関する説明だったが、保険を使うケースの場合以外は「自分で動く」ということになる。

そのため一体どのように廃車スクラップの手続きを進めていけばいいのか、気になるだろう。

そこで次章では実際に廃車スクラップの相場や依頼方法について詳しく紹介していこう。

2.廃車スクラップの相場と依頼方法

まず廃車スクラップの相場について紹介していこう。

廃車スクラップには、実は依頼するのにお金がかかることは滅多にない。

というのも廃車スクラップをする業者は、廃車予定の車を

  • 鉄やアルミという資源の金額
  • 再販目的として、付属している部品の金額

で買い取ってくれるからだ。

タイヤの処理などに手数料がかかるということはあるのだが、それでも基本的に廃車スクラップでは「お金をもらうことはあっても支払うことはない」と覚えておこう。

そして気になる相場だが、一般的には

廃車スクラップの買取相場
  • 軽自動車…5,000円前後
  • 普通車…1~3万円前後

となっており、車のサイズ感や重量によるといえる。

しかし例えば下記のキャプチャ画像のように、部品としての利用価値や再生する価値がある場合には、数十万円の値段が付くケースもある。

タウの買取事例
タウの買取事例
※出典元:事故者買取のタウ「買取事例」より

そのため、あなたの車の状態によっては、鉄くずとしての価値よりも高く買取をしてくれる可能性があるのだ。

とはいえ依頼する先は「解体業者」であり、店舗などの外観から「いかにも怪しい」と感じる人も多い。

なぜなら解体業者で働く人は少し強面(こわもて)の人が多く、バラバラになった車が積み上げられている現場が多いからだ。

また中には顧客が何も知らないと分かるとだまして安く買い叩くケースもあり、さらに次章にて説明する税金の還付なども嘘をつかれるケースもある。

そのため筆者としては見た目や企業としての安心感から、キャプチャ画像にも載せた「タウ」という業者に依頼することがオススメである。

タウという廃車スクラップ業者については再度詳しく後述していくので、次章では騙されないために必要な知識となる「税金の還付」について説明していこう。

タウの公式サイト

3.廃車スクラップの時は還付金に気をつけろ!

廃車スクラップは自動車業界の正式名称で「永久抹消」という作業に該当する。

そして永久抹消をする場合には、

  1. 自動車税
  2. 重量税
  3. 自賠責保険

の3つの税金などから還付金を受け取ることができる。

というのも上記3つは車検を取得するのに必要な税金なのだが、それぞれ「1年ないし2年分を先払い」しているため、車検期間中に廃車スクラップをすると「残った期間分だけ返金される」ということになる。

そこで以下に、それぞれの還付金を分けて説明していこう。

1.自動車税

自動車税は1年分を一気に支払っている。

そのため自動車税の還付は残月数(4月スタート翌年3月まで)によって、月割りで還付を受けることができる。

つまり

  • 自動車税額÷12×残月数=還付金額

ということになる。

そして標準税額の自動車税額と、残月数1ヶ月あたりの還付金は下記の通りになる。

区分エンジンの
排気量(L)
年間標準税額(円)残月数1か月あたりの
概算還付金(円)
自家用
乗用車
~129,5002,400
~1.534,5002,800
~239,5003,200
~2.545,0003,700
~351,0004,200
~3.558,0004,800
~466,5005,500
~4.576,5006,300
~688,0007,300
6超~111,0009,200

ただし100円未満は切り捨てとなり、さらに減税率などによっても異なるため、あくまで上記の数値は参考までにしておくべきである。

ちなみに軽自動車税については、残念ながら還付制度が無いため税金が戻ってくることはない。

2.重量税

重量税は車検の残月数分だけ、月割りで還付される。

つまり

  • 重量税額÷12×残月数=還付金額

ということになるのだ。

ちなみに標準税額の重量税と、残月数1ヶ月当たりの還付金は下記の通りになる。

区分車両総重量(t)年間標準税額(円)残月数1か月あたりの
概算還付金(円)
自家用
乗用車
~0.54,100300
~18,200600
~1.512,3001,000
~216,4001,300
~2.520,5001,700
~324,6002,000

100円未満の単位は切り捨てられてしまうため概算となるが、上記の金額×車検の残月数で計算すると、おおよその還付金額が分かる。

また還付金を受けるには廃車手続き時に申請を出さなければならないが、解体業者が代行してくれるため心配はいらない。

3.自賠責保険

自賠責保険も還付される。

金額はやはり月割りで還付されるため、1か月以上の残月数が必要になる。

また自賠責保険は保険会社に直接還付の依頼(電話するだけ)をしなければならないが、「申請日から起算して計算される」という特徴があるため、廃車スクラップ後すぐに申請しなければならない。

金額としては

区分年額(円)残月数1か月あたりの
概算還付金(円)
自家用
乗用車
15,5201,293

となっている。

それほど大きな金額が戻ってくるわけではないが、早めに申請することが重要である。

以上が税金関係の還付金に関する説明だったが、実は税金だけではなく他にも大きな還付金がある。

それは「自動車保険の年間保険料」だ。

次章では自動車保険の年間保険料の還付金について説明していこう。

4.廃車スクラップをすると自動車保険の解約の返戻金もある

廃車スクラップをするということは、その車にかけていた自動車保険の解約もすることになるだろう。

その場合、支払った年間保険料も返金されることになる。

ただしこれまでの還付金とは異なり、「短期率」という、「契約期間途中の解約ペナルティ」が加味され、若干少なく返金されることになるのだ。

短期率については下記のキャプチャ画像をご覧いただきたい。

チューリッヒの短期率
チューリッヒの短期率
※出典元:チューリッヒの保険約款より

これだけではよく分からないかと思うので、試算結果を下記に載せておこう。

12か月での
均等割り金額(円)
経過日月数年間保険料(円)短期率返戻金(円)均等割り(円)-返戻金(円)
7日60,00058,84910%54,0004,849
15日57,53415%51,0006,534
1ヶ月55,00025%45,00010,000
2ヶ月50,00035%39,00011,000
3ヶ月45,00045%33,00012,000
4ヶ月40,00055%27,00013,000
5ヶ月35,00065%21,00014,000
6ヶ月30,00070%18,00012,000
7ヶ月25,00075%15,00010,000
8ヶ月20,00080%12,0008,000
9ヶ月15,00085%9,0006,000
10ヶ月10,00090%6,0004,000
11ヶ月5,00095%3,0002,000
12ヶ月0100%00

このように、均等に月割りした金額よりも低く返金されることが分かるだろう。

そしてこの返戻金は廃車日や申請日ではなく、あくまで「解約した日からの起算」となる。

そのため廃車スクラップ予定の車に乗る予定がないのであれば、早めに自動車保険の解約が必要になると覚えておこう。

以上、自動車保険の解約返戻金についても説明してきたが、ここまでの説明で返金・還付金に関する説明は完了した。

つまり廃車を依頼する解体業者から騙される可能性は極めて低くなる。

とはいえわざわざ怪しい雰囲気の解体業者に出向き、依頼するのは気が引けるだろう。

そこで筆者がオススメするのが、先ほども少しだけ触れた「タウ」という業者である。

詳しくは次章にて紹介していこう。

5.廃車スクラップを依頼するなら「タウ」がオススメ

タウ
タウ

廃車スクラップを依頼する場合、前述したように「安心できる業者がオススメ」ということができ、筆者は「タウ」という業者をオススメしている。

その理由は単純で、

  • 申し込み時に「仮査定」としてヒアリング後、その場で仮査定額を教えてくれる
  • 全国展開しているため、自分が動かずとも査定してくれる
  • 車も無料でレッカーしてくれる
  • 適正な相場で査定をしてくれるため、下記画像のように高額査定の場合もある
タウの買取事例
タウの買取事例

ということができるからだ。

そのため一度タウに問い合わせをして、廃車スクラップを依頼するのが「最も安心で賢い方法」ということができるだろう。

またタウは廃車スクラップに伴う還付金などに関しても、顧客をダマすことなく手続きしてくれるため、「まるっきりすべてを任せられる」ということも可能なのだ。

タウの公式サイト

6.まとめ

以上、廃車スクラップの相場や依頼方法に関する解説を終了するが、最後に当ページの内容をまとめておこう。

  • 廃車スクラップをするシーンは主に3つあるが、「一括査定」や「車両保険」を使って解決できる可能性もある
  • 廃車スクラップをすると3種類の還付金と自動車保険の返金が受けられる
  • 廃車スクラップをするなら「タウ」に依頼すると、丸投げできてラクだし安心できる