故障車を買取検討するとき、すでに望み薄だと諦めていないだろうか。
しかしあなた自身、そんな状況でも
- 故障車でもできるだけ高く買取りをしてもらって、故障分だけでも回収したい
- 次の車に買い替えるときに、少しでも資金を作っておきたい
- 故障車だからと言って、むざむざ損するのだけは避けたい
と思っているだろう。
そこで今回は、自動車ディーラーの中古車査定士をしている筆者が、故障車の買取の現状と「確実に高く買取ってもらう方法」について詳しく解説していこう。
ちなみに故障車だからと言って激安で買取がされるわけではなく、正しい方法さえ知っておけば対策可能なので、ぜひ最後までご覧になることをオススメする。
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あなたは愛車の本当の価値を知っているだろうか?
もし、ディーラーの下取り額でしょ?買取店で出してもらった査定額でしょ?と思ったあなたは大きな間違いだ。
ディーラーや買取店は、ただただあなたから買い取った車を横流しして利益を上げているだけなのだ。
つまり彼らの利益を最小限に減らすことができれば、あなたは最高額で売れることができる。
ではどうすればいいのか?答えは「買取店同士を競わせる」こと。
ただ、正直、1社1社買取店を回っていたら面倒だと思うだろう。
そこでオススメなのが車一括査定というサービスを使うことだ。
車一括査定を使えば、一度に買取店に査定してもらい競争させることができるので、MAXに近い買取額が出る。
無料で利用、しかも納得いかなければ売らなくてもOKなのだ。
だまされたと思った一度利用することをオススメする。
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- 1.意外と知らない?故障車の定義
- 故障車の減点は4万円程度が多い
- 「超高額修理」の場合には廃車専門店がオススメ
- 2.故障車を高く買取ってもらうための3ステップ
- ステップ1.ディーラーで下取り査定をしてもらう
- ステップ2.下取り査定額をもとに買取店を複数社競合させる
- 車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス
- 車一括査定を徹底比較
- 車一括査定のオススメは「カーセンサー」
- 依頼でポイントがもらえる「楽天オート」
- 買取業者からの電話なし「ユーカーパック」
- ステップ3.最後に廃車専門店にも一応聞いてみる
- 3.故障車をさらに高く売るために必要な3つの方法
- 方法1.洗車、車内清掃を実施する
- 方法2.純正戻しをしておく
- 方法3.需要の高いオプションのアピールをする
- 4.まとめ
1.意外と知らない?故障車の定義
まず先に故障車の定義について説明しておく。
故障車とは単純に「何か故障のある車すべて」のことをいう。
つまり故障の大小にかかわらず、故障車と呼ぶことになるのだ。
そして冒頭でも述べている通り、故障車だからと言って格安で買取が実施されるわけではない。
というのも故障車は「故障の修理費用の実費のみ」が減点対象となるからだ。
ここで注目してほしいのは「実費」である。
買取専門店などは基本的に自社工場を持っているため、
- 修理にかかる部品
- 修理するために人件費
などが原価で手に入るのだ。
そのため実際にあなたが故障を修理した場合と比較して、圧倒的に安く済むのだ。
つまりここまでをまとめると、「実は思ったよりも安くならない」というのが正解である。
ただ、ここで気になるのが「それでは一体どの程度の減額になるのか」ということだろう。
筆者が会員となっている、JAAI(一般財団法人日本自動車査定協会)の減点表を抜粋して、次に紹介していこう。
故障車の減点は4万円程度が多い
早速、下記によくある故障と、その部分にかかる減点について下記にまとめたのでご覧いただきたい。
JAAIという団体に基準が出ているため、そちらを見ていこう。
故障個所 | 状態 | 大きさ | 減点数 | |
---|---|---|---|---|
外装 | フロントバンパー | 凹み | 大 | 30 |
フロントドア | 凹み | 大 | 50 | |
内装 | シート | へたり | ー | 10 |
天井 | たるみ | ー | 10 | |
エンジン 足回り | ウォーターポンプ | 交換 | ー | 25 |
オルタネータ | 交換 | ー | 40 | |
ラジエータAssy | 交換 | ー | 70 | |
マフラー | 交換 | ー | 40 | |
ブレーキオイル漏れ | O/H | ー | 10 | |
電装 | ヘッドランプAssy | 交換 | ー | 30 |
バッテリー | 交換 | ー | 10 | |
キーレスシステム | 交換 | ー | 40 |
ご覧いただいたのは一部の項目ではあるが、基本的に上記一覧表の「減点数=1点で約1,000円分」が、ほとんどの項目に適用される。
つまり、故障していても実際に100点の減点=約10万円の減額になるようなケースは少ないのだ。
そしてボリュームゾーンとしては40点の減点=約4万円程度の減額に収まる。
そのため、実は「通常の車と比較しても少し安くなる程度」と思っても問題なく、勝手な判断で「廃車にしてしまった方が良いのでは?」と考えるのはキケンであり、後述する方法でしっかりと高く買取ってもらうのがオススメだ。
とはいえ例外的に格安になってしまうケースが無いわけではない。
次は例外の具体例について紹介していく。
「超高額修理」の場合には廃車専門店がオススメ
先程の減点表は「一般的な故障」である。
そのため特殊で超高額修理の必要な故障車には該当しないケースが多い。
そして超高額修理に該当するのは、
- エンジンが完全に死んでしまった
- 運転できないくらいボロボロになってしまった
- 事故などによって部分的にグチャグチャの状態になってしまった
というように、とにかく「車としての機能を持っていない状態」になる。
そしてこれらの場合には、通常は買取査定をしたとしても、修理金額の実費が差し引かれたときに「タダ同然」となるのが普通だ。
そのため筆者としては、上記に該当する場合のみ、最初から廃車専門店へ買取依頼をすることをオススメしている。
具体的には「 ハイシャル 」がオススメである。
というのもハイシャルでは、買い取った車を
- 部品に分けて、中古部品として国内&海外で再販する
- エンジンだけ中古品に載せ替えて、海外で再販する
- そのままの状態で海外へ輸出する
というように、きちんと需要のある場所へ再販するルートを確保しているからだ。
しかも全国対応、どんな事故車・廃車でも0円以上で買取してもらえるのは大きい。
そのため超高額修理が必要な車であっても、非常に高く買取ってもらうことが可能になる。
以上、故障車の減額について説明してきたが、一度まとめておこう。
- 故障車はそもそも安くなりすぎるということが無いため、通常通り車買取店に売れば問題なく高く買取ってもらえる
- ただし超高額修理が必要な車のみ、廃車専門店に売った方がお得なケースが多い
上記の点さえ理解できれば、後は高く買取ってもらうだけである。
実践編として、次章からは高く買取ってもらうための手順について紹介していこう。
2.故障車を高く買取ってもらうための3ステップ
故障車を高く買取ってもらうための手順は、下記に挙げた3ステップで完了する。
- ディーラーで下取り査定をしてもらう
- 下取り査定額をもとに買取店を複数社競合させる
- 最後に廃車専門店にも一応聞いてみる
それぞれ以下に分けて説明していこう。
ステップ1.ディーラーで下取り査定をしてもらう
故障車はまずディーラーで下取り査定をしてもらうのがオススメだ。「一般的にディーラーの下取りは安いといわれているのになぜ?」と思ったかもしれないが、きちんとした理由がある。
それは、ディーラーが故障車の買取に対して、意外と良い金額を提示してくれるケースがあるのだ。
というのもディーラーとしては、あなたの車に起きた故障についてよく熟知しており、その呼称が車種特有のものなのかすぐに見抜くことができるのだ。
その結果として、車種特有のものである場合には、「次の車への買い替えを促すチャンス」ととらえてくれる。
つまり買い替えによって新車が売れるのであれば、多少金額が高くても良い金額で査定してくれるのだ。
またディーラーとしては「自社で購入した車が故障した」という負い目を少なからず感じているため、今後の付き合い(車検や定期点検など)を考えると、多少高く査定してお客様の心象を良くしておきたい狙いもある。
そのこともあり、ディーラーにまず下取り査定をしてもらうことがオススメである。
ステップ2.下取り査定額をもとに買取店を複数社競合させる
下取り査定の結果が出たら、その後は複数の買取専門店にも買取査定をしてもらい、各社の査定額を競合させていくのがベストである。ディーラーとは全く異なる形態の買取専門店は、ディーラーとは違って新車の販売をしていない。
つまり仕入れた=買い取った車を再販することで利益を上げる仕組みになっている。
そのため買取を実施して、在庫車の確保をしておかなければ利益すら上げることが不可能になるのだ。
そしてどの買取専門店でも、昨今の中古車人気の影響から「在庫車不足」に陥っている現状がある。
だからこそ複数の業者を競合させると、「絶対にうちが買取を実施したい」という想いが強いため、徐々に査定額が上昇していき最終的に相場の上限値付近の価格で買取をされるのだ。
とはいえ下取り査定に出すのはまだいいとして、複数の買取専門店を探して競合させていくのは面倒くさいだろう。
そこでオススメなのが「車一括査定」というサービスである。
詳細は下記にしていくが、誰もが簡単かつ短時間の内に、複数の買取専門店を競合させることができるため、ぜひ説明をご覧になって利用してほしい。
車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス
そして名前からもおおよその内容は推測できるだろうが、サービスと提携している何百~何千社もの車買取店の中から、あなたの地域に対応している複数の車買取店に車査定を一括して依頼できるのだ。
またサービスと提携しているほとんどの車買取店は、無料の出張査定サービスに対応しているため、あなたは自宅にいながら一気に複数社を競合させられる。
そのため「一度の申し込みをするだけで、最高額が得られる方法」ということができるのだ。
申し込み方法に関しても非常に簡単で、
- あなたが乗っている車に関する情報(車種や年式、総走行距離など)
- あなた自身に関する情報(出張査定先の住所や氏名など)
を入力するだけであるため、1~3分程度の時間があれば申し込みを完了させられる。
以上のことから車一括査定を利用することで、へこみのあるあなたの車は「最短時間で最高額を得ることができる」ということになるのだ。
申し込みは非常に簡単で、誰でもササっとできる。
そのためぜひ一度利用して、満足のいく価格提示を受けてほしい。
とはいえひとつだけ問題もある。
それは「車一括査定のサイトはいくつもあるため、どこがオススメなのか分からない」ということだ。
そこで最後に、当サイトで紹介している車一括査定サイトの中から、オススメなものを紹介しておこう。
車一括査定を徹底比較
車一括査定をオススメしたのはいいが、じつは買取店ほどではないにしても、いくつかのサイトが存在する。
主要な車一括査定6つをまず見てほしい。
下記にそれぞれの車一括査定を比較した一覧表を載せておく。
それぞれの比較一覧表をご覧になると、例えば
- カーセンサーの提携業者数は圧倒的に多い
- 楽天オートは楽天ポイントがもらえる
- ユーカーパックは買取業者からの電話がない、申込み直後に買取相場を知ることができる
- ズバット車買取は申し込み直後に買取相場を知ることができる
- カービューは車一括査定を最初に始めた運営サイトで歴史が長い
- ナビクル車査定は買取業者を厳選している
という特徴に気付くことができるだろう。
実際にこれらの特徴はすべて各車一括査定の「強み」といえる部分だ。
といえば、これらの特徴をご覧になるだけでは、本当にオススメの車一括査定がどれなのか分からないはずだ。
そこで筆者が車査定のプロとして最もオススメできる車一括査定TOP3を紹介する。
車一括査定のオススメは「カーセンサー」
最もオススメの車一括査定はタイトルの通り「 カーセンサー 」と結論付けている。
なぜなら「1,000件を超える圧倒的な業者と提携しているため、最も自分に合った買取業者を探しやすく最もお得になる可能性が高い」といえるからだ。
依頼でポイントがもらえる「楽天オート」
楽天オート の車一括査定は、「ポイントがもらえる」という特徴が大きい。
そして得られるポイントは
- 申し込みをして5ポイント
- 申し込み後に制約をしたら1,500ポイント
であり、ハードルがとても低い。
提携している買取業者数はカーセンサーと比較して見劣りする。
買取業者からの電話なし「ユーカーパック」
ユーカーパック は他の車一括査定とは少し色が異なる。
ユーカーパックの特徴は、車一括査定のように買取店からの電話ではなく、ユーカーパックからのみしか掛かってこない。
この車買取店から一斉に電話がかかってこない点が評価することができる。
さらには、5,000社以上もの車買取業者と提携してのも評価ポイントだ。
ただし、前述したカーセンサーと比較すると、提携している業者の多くが「大手買取業者ではない」という欠点がある。
以上、筆者がオススメする車一括査定に関しての解説を終了する。
ご覧になると「いくつもある車一括査定にはそれぞれ特徴があり、ポイントを抑えておくことで確実に金銭的にも、精神的にもお得になることができる」ということが分かったかと思う。
そして再度結論を述べますが、筆者としては最もオススメな車一括査定は「 カーセンサー 」であり、確実に最もお得な車買取業者を探すことで「数十万円以上も高く車買取してもらえる」ということができる。
申し込みにかかる時間も2分程度と、本当に短時間で簡単に申し込みを完了させることができる。
そのため、ぜひ一度試してみてほしい。
「こんなにお得になるのか!」とビックリするかもしれない。
ステップ3.最後に廃車専門店にも一応聞いてみる
確実に超高額修理が必要でない場合には、最後に一応廃車専門店「 ハイシャル 」に査定額を聞いてみるといい。
というのも、廃車専門店は海外輸出に強いケースが非常に多いため、車種によっては「廃車せずに買取専門店よりも高くなる」というケースがあるからだ。
そのため最後の競合先というよりも、「念のために一度聞いておこう」という程度の気持ちで、査定してもらうと良いだろう。
とはいえ最後の一押しが「あるかないか」という程度の話ではあるため、もし面倒くさい場合には割愛しても「特別大損することはない」といえる。
以上の3ステップを実践すれば、ほぼ間違いなく故障車でも最高額を引き出すことが可能である。
ただ、実は買取査定を実施する際に、すべき対策というものが存在する。
しておけば「あえて低く査定される」ということを防ぐことができ、さらにプラスαでの加点を狙うこともできるため、ぜひ最後に目を通しておいてほしい。
3.故障車をさらに高く売るために必要な3つの方法
下記3つの方法を実践することで、より損しづらく実質的にお得になることができる。
- 洗車、車内清掃を実施する
- 純正戻しをしておく
- 需要の高いオプションのアピールをする
コチラも以下に分けて、それぞれを説明していこう。
方法1.洗車、車内清掃を実施する
洗車と車内清掃をすることで、「査定士の心象が良くなる=査定額が高くなる」ということはない。
しかし洗車と車内清掃をしていないと、「あえて査定額が低くなる」ということはあるのだ。
一体どういうことなのか説明しよう。
例えば洗車をしておらず、汚れが多く付着した車の場合、汚れで外装についているキズや凹みが隠れてしまうケースがある。
そして査定士はお客様の車をベタベタ触れることはできないため、「汚れにキズが隠れているかもしれない」と判断し、あえて査定額が低くされてしまうのだ。
実際、筆者のディーラーでもその指示はあり、「キズが見えずに高額査定をして自社がリスクを背負うのは避けるべき」としている。
そのため軽く水洗いをするだけで構わないため、「洗車や車内清掃をきちんとして、正確に査定をしてもらえる状況づくり」が重要になるのだ。
ちなみに筆者のディーラーでは、汚れなどで確認できない場合には2~3万円程度の減額を反映させている。
方法2.純正戻しをしておく
基本的に中古車業界では「純正仕様であること」で需要が最大化されている。
そして社外品でカスタムされた車は、中古車市場では「価値が低い」と判断され、5~10万円程度安くなってしまうケースが多い。
そのため故障車であったとしても買取をする際には純正戻し、または純正品の引き渡しをするのがオススメである。
ただし純正品を保管していない場合には、新しく購入するとかえって高くついてしまうため、その場合にはオススメできない。
方法3.需要の高いオプションのアピールをする
買取店の査定士は、実は車種に関するザックリとした相場しか知らないケースが多い。
そのため細かなオプションなどを査定結果に反映させていないケースも多く、「実はもっと評価されるべきだったオプション」などは、数多くあるのだ。
そこで筆者としては、あなたが買取検討している故障車に
- 高グレードである
- 別途高額オプションを組んで、○○を取り付けた
- 純正のアルミホイールで、他グレードよりも大きい
- 先進の安全装備がオプションもしくは標準仕様でついている
などの場合には、絶対にアピールするのがオススメである。
ちなみに装着されたオプションにもよるが、高いものでは10万円以上の査定額アップにつながるため、確実にアピールして査定結果に反映させてもらうべきである。
4.まとめ
以上、故障車の買取に関する解説を終了するが、最後に当ページの内容をまとめておこう。
- 故障車だからと言って買取価格が特別に安くなるわけではなく、基本的には「修理にかかる実費分」の減額となる
- ただし例外的に重度の故障をしている場合には、最初から廃車専門店に買取依頼をするのもオススメ
- 普通の故障車であれば、「車一括査定」を利用して、ディーラーを含めて複数社による競合をさせると、高額査定につながる
- さらに「損を防ぐ」「買取価格の上乗せをする」という場合には、3つの方法を実践するのがオススメ