未使用車とは?どうして存在する?新車との違いと賢く見つける方法

B!
  • 本当は新車を買いたい
  • でもできれば法外に安い値段で買いたい

というように、車の購入に関して相反する2つの想いを抱いていないだろうか。

車は高い買い物であるため、少しでも安く買いたいと思うのは当然のことである。

そこで先に筆者が良いことをお教えしよう。

それは「未使用車なら、新車同然で安く購入できる」ということだ。

とはいえ未使用車は一般になじみがない言葉であるため、正直なところ「どのような車なのか」と気になるだろう。

そこで今回は、自動車ディーラーの営業マンである筆者が、未使用車という車について詳しく解説していこう。

しっかり読まなくても損しないが、きちんと読み進めれば間違いなく得することは約束しよう。

1.たまに中古車販売店で聞く未使用車とは何か

中古車販売店の外にある看板や、チラシなどで

  • 未使用車あります!入荷しました!
  • お得な未使用車をお探しなら当店へ!

といった言葉をご覧になったことはないだろうか。

「未使用車がお得」というのは本当のことである。

そのためお目当ての車種で未使用車があるならば、迷わずに購入を検討しても良いだろう。

とはいえ実際のところ、未使用車とはどのような車なのか気になるところだ。

 未使用車とは、下記イラストにもある「ナンバーがついている=登録がされているのに、新車同然で個人が所有したことのない車」。
未使用車のイメージ

そして新車当然にもかかわらず、新車よりも安いという特徴を持っているのだ。

また未使用車と同じく、新しいのに安い車として「新古車」という言葉が用いられることがある。

そこで新古車と未使用車の違いについて、簡単に下記に説明していこう。

未使用車と新古車の違いは「言葉」だけ

実は未使用車と新古車の違いは言葉だけである。

というのも未使用車とは「新古車の中の未使用車」という立ち位置というだけであり、実際に新古車と言われる車は

新古車は2種類あり
  1. 未使用車
  2. 試乗車落ち…試乗車として登録後、2,000キロ未満程度で放出される車(もちろん2万キロなどの車もある)

という2種類に大別されているのだ。

そのため未使用車=新古車として考えても問題なく、言葉以外に大きな違いはないと思っても良いだろう。

新古車や試乗車落ちについて詳しくは下記のリンクにて説明しているので、気になるのであればぜひご覧いただきたい。

とはいえ一見すると「極上」ともいえる未使用車が、一体なぜ出回っているのか気になるだろう。

怪しい車ではないと先に述べておくが、理由については次章にて説明していく。

2.なぜ未使用車が出回るのか

未使用車が出回る理由は、「メーカーやディーラーの事情」ということができる。

というのも自動車メーカーやディーラーはシェア争いをしているため、とにかく自社の「登録台数(販売台数)」を増やしたいと思っているのだ。

つまり販売台数を水増しする目的で、自社の車を購入・登録だけしておき、ギリギリの利益だけ確保した後に業者オークションに流しているのだ。

そのため、ただオトナの事情が絡んでいるというだけで、決して怪しい車ではないといえる。

とはいえメーカーやディーラーが「登録台数(販売台数)を伸ばしたい!」と思った時に出回るため、いつ、どのタイミングで、何台の未使用車が市場に出回るか分からないのが現状である。

つまり言い換えると「未使用車があるときはラッキー」と思うべきなのだ。

以上の説明から、未使用車が「お得かつ怪しくない車両」ということは十分に理解できたのではないだろうか。

しかしより深く知りたいのは「一体どれだけお得なのか」ということだろう。

そこで次章では、普通に新車を購入した場合と、未使用車を購入した場合でどの程度の価格差があるのか、比較結果を紹介していこう。

3.未使用車は新車と比較すると25万円もお得になる事例も

実は未使用車は中古車検索サイトでも調べることができる。

そして大人気のトヨタヴォクシーは、下記のキャプチャ画像の通りの結果となっていた。

ヴォクシー未使用車
※出典元:グーネットの「トヨタ ヴォクシーの中古車」より

そして新車時の価格は下記の通りである。

ヴォクシー新車
出典元:トヨタ自動車の公式ホームページ「見積もりシミュレーション」より

新車は通常、「車両値引き」や「オプション値引き」がある。

そのためプロ目線で「よく値引きをしている方」と判断できる7%OFFを適用して、新車時の価格を考えると、単純な総額で「3,048,834円」となるのだ。

そして双方を比較した結果が、下記の通りである。

比較項目 新車(円) 未使用車(円) 差額(円)
支払総額 3,048,834円 2,798,000円 250,834円

なんと25万円も差額がでてしまうのだ。

それも「ほとんど同じ仕様、同じ車両」で比較した結果である。

また他車種で比較した結果についても、下記の比較表にまとめておいたのでご覧いただきたい。

車種 支払総額(円) 差額(円)
新車 未使用車
スペーシア 1,523,680 1,198,000 325,680
ノートeパワー 2,263,519 1,846,000 417,519

実際には新車購入時に車両値引きが加味されるため、ここから差額は-10万円程度は縮まることが多い。

とはいえその結果を加味したとしても、2030万円程度はお得になるということは理解できただろう。

未使用車は、新車を購入するよりも「圧倒的にお得に新しい車が購入できる」と思っても、ほとんど間違いないのだ。

とはいえこれだけ良質で安い車にも、デメリットはある。

そこで次章では、未使用車のデメリットについて詳しく解説していこう。

4.未使用車にデメリットは3つ

未使用車のデメリットは、主に下記の3つである。

 
  1. 車検が短い場合がある
  2. オプションなどが決まっていることが多い
  3. どこでどう保管されていたか分からない

それぞれ重要なデメリットであり、購入前にはきちんと理解しておく必要があるため、以下の説明をご覧になってほしい。

デメリット1.車検が短い場合がある

未使用車は新車同然であり、単純に「新しく登録されている車」ということができる。

しかし実は新車登録後に数か月が経過していることにより、「思っていたよりも車検満了日まで期間が短かった」ということもあるのだ。

また新車登録をするときは、通常3年の車検期間が付与されるが、未使用車はレンタカー登録をすることで車検期間が2年となるケースがある。

なぜなら2年の車検期間にしておけば、登録時に納める自動車税や重量税、そして自賠責保険も2年分」で済むため、3年のケースよりもメーカーやディーラーはお得になるからだ。

そのため車検期間に関しては、あらかじめ「通常の新車よりも若干短い可能性がある」と思う必要がある。

デメリット2.オプションなどが決まっていることが多い

未使用車はメーカーやディーラーが設定したオプションのもと、登録されている。

つまりあなた好みのオプションや仕様を、新車と同様に設定することができないのだ。

そのため基本的に未使用車を探す場合には、

  • 2~3個の絶対に譲れないオプション
  • グレード

を決めておき、完璧にあなた自身の需要に応えられるわけではないと覚えておこう。

とはいえ新たに追加できないのはメーカーオプション(製造ラインで設定するオプション)だけであり、ディーラーオプション(ディーラーで追加できるオプション)は追加可能なので安心してほしい。

また「決まっている仕様」であったとしても、基本的には一般ユーザーに需要の高い仕様で登録されるため、あなたの希望に合致する可能性は非常に高いと思っても良い。

デメリット3.どこでどう保管されていたか分からない

未使用車は登録後、メーカーやディーラーが保有する「保管場所」にしばらくの間置かれていることが多い。

そして保管場所の多くは「工業団地内にある空き地」や「港付近の空き地」であることが多く、鉄粉被害や海の潮による被害などが「無いわけではない」ということができる。

もちろん中には室内保管のケースもあるが、「どこでどう保管されていたか分からない」ということは覚えておく必要がある。

とはいえ保管場所で保管されている期間は1年にも満たないことがほとんどであり、基本的に数週間以内にはオークション会場へ輸送されているため「そもそも被害は誤差の範囲程度」だと思っても大丈夫だ。

以上、未使用車のデメリットについて説明してきたが、正直なところ「安くて新車同然の車」という最大のメリットを覆すほどのデメリットではない。

つまり筆者としては、やはり超オススメなのだ。

とはいえ前述したように、未使用車が出回るタイミングはまちまちであり、すべての中古車販売店が多くの未使用車を確保できるわけではない。

そこで次章では、未使用車の探し方で有効な方法をお教えしていこう。

5.未使用車を探すのは非常に困難

これまでの説明から、未使用車を探すのは困難だと理解しただろう。

そのため探すには、基本的に「何社もの中古車販売店に聞くしかない」というのが本当のところだ。

しかし中古車販売店自身も、出回るタイミングで「お得意様に売りたい」と思っているため、なかなかあなたに順番が回ってくることが無いケースもある。

筆者が先ほどキャプチャ画像で出したように、中古車検索サイトで探す方法もある。

一応下記に、「グーネット」や「カーセンサー」で未使用車を探す方法についてまとめておいた。

グーネットで未使用車を探す方法

グーネット」で未使用車を探す方法は、大きく分けて2種類ある。

まず一つ目は、シンプルにトップページ上の検索窓で「未使用車」と入力して検索する方法だ。

そうするとグーネットに登録されている未使用車が一気に出てくる。

2つ目の方法は購入予定の車が決まっている場合に有効で、車種を選んでから「未使用車」という条件を付ける方法だ。

実際にプリウスの未使用車を探す場合の流れを下記に載せておくので、ご覧いただきたい。

グーネット」にてトヨタを選択。次に車種の選択をする。

そして地域の選択をする。

その後、車両条件にて「もっと詳細な条件で絞り込む」から展示・試乗車を選択するのだ。

すると試乗車が一覧が出てくる。

カーセンサーで未使用車を探す方法

カーセンサー」でもトップページの検索窓で「未使用車」と入力すると、未使用車を探し出すことができる。

そして車種別に探す方法も同様であり、まずは車種や地域を選択する。

まずはメーカーを選択。

次に車種を選択。今回の場合はプリウス。

そのあと地域を選択する。

さらに詳細条件から、「登録(届出)済未使用車」という欄にチェックを入れて、再度検索する。

これで未使用車の検索の説明は以上だ。

ただし2024年11月現在、グーネットでは全国で49台、カーセンサーで40台しか登録されていないため、基本的に探しにくいという事実には変わりないといえるのだ。

非公開車両がある「ズバット車販売」

筆者がオススメするのは「 ズバット車販売 」というサービスを利用することだ。

というのもこのサービスはあなたが希望する

  • 希望車種
  • おおよその年式
  • おおよその予算感
  • 車両相談に必要な氏名などの個人情報

などから中古車を紹介してくれるのだが、中古車販売の最大手ともいえるガリバーと提携しているため、ガリバーが確保した数多くの未使用車を紹介してもらうことが可能なのだ。

またガリバーとあなたが直接交渉をすることはなく、あくまであなたがズバット車販売の運営元とやり取りをするだけであるため、余計な営業行為をされることはない。

そのため安心して利用でき、さらに未使用車も簡単に探すことができるため、ぜひ一度利用することをオススメする。

また、備考欄があるので、ここに下記のように入力することで新車とほぼ変わらない非公開車両を紹介してもらえる。

ズバット車販売の上手な使い方

新車同然、もしくは非常に状態の良い車を安く買いたいという場合には、この方法で「 ズバット車販売 」に問い合わせをすることがオススメなのだ。

ズバット車販売の公式サイト

6.まとめ

以上、未使用車に関する解説を終了するが、最後に当ページの内容をまとめておこう。

  • 未使用車はメーカーやディーラーの事情で放出された、新車同様で価格の安い車のことをいう
  • 未使用車は新車と比較すると20~30万円程度は安くなる
  • 未使用車は数が多くはないため、探すのは難しく入手もしづらい
  • そのため筆者としては、未使用車は「 ズバット車販売 」で賢くラクに探すのをオススメしている
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