廃車級の古い車は廃車業者にするべき?廃車を損せず売却する全手順

車が古くなってくると、廃車をすべきなのか車売るべきなのか迷ってしまう人が多い。

あなたもその一人だと思うが、下記のように検討をしているだろう。

  • 廃車しか選択肢はないんだろうけど、できれば車売る方向でお得になればうれしい
  • 廃車同然の車でも高く売れる方法があれば知りたいし、実践したい
  • 廃車or車売るどっちでもいいけど、とにかく損だけは絶対にしたくない

そこで今回は、自動車ディーラーで中古車査定士をしている筆者が、車売るのか廃車するのか「どちらがお得なのか」ということについて詳しく解説していこう。

「古いから」「ボロボロだから」「この車に価値はないから」といった理由で単純に廃車を検討しているのであれば、あなたは大損する可能性大だ。

しかし当ページを最後までご覧いただければ、間違いなくしっかりお得になることができますから、ぜひきちんと読み進めることをオススメする。

1.そもそも車の価値がゼロになることはあり得ない

先に結論を述べておくが、そもそも車の価値がゼロになってしまうことは「ありえない」と言い切れる。

その理由は単純に、下記に箇条書きした3つの条件の内、どれかに当てはまるからだ。

車の価値が0にならない3つの理由
  • 海外ではまだ需要がある可能性大
  • 絶版車の場合は中古部品の需要がある
  • 鉄クズ代としての価値が2~3万円

それぞれ以下に分けて解説していくが、絶対に0円となることはないため、ガソリンスタンドなどで「無料で引き取りますよ~」と言われた場合は拒否しても大丈夫だ。

理由1.海外ではまだ需要がある可能性大

そもそも古くボロボロになった車でも、「中古車としての価値」がまだ残っているケースがある。

なぜなら東南アジアやアフリカをはじめとする新興国と呼ばれる国では、ボロボロになった日本車でも人気が高い=高需要があるということができるのだ。

というのも日本車は耐久性が極めて高く、見た目がボロボロになっていても「車自体はまだ生きている」ということができる。

さらにいうと古い日本車ほど電子制御部品が少ないため、新興国では「整備や修理がしやすい」と人気なのだ。

その結果、思いもよらぬほど高額査定を引き出せるケースが意外と多いのだ。

そのため古くボロボロの車ほど、海外輸出に対応している車買取店で査定依頼をすると「古いのに数十万円以上の金額が提示される」ということができる。

理由2.絶版車の場合は中古部品の需要がある

実は海外需要だけではなく、日本国内でも需要があるケースも多い。

というのもあなたの車が絶版車となっている場合には、中古部品としての需要があるからだ。

自動車メーカーは一度車を生産終了すると、終了時から5~10年程度しか関連部品の製造をしていない。

つまり10年経過した時点で「もう新品の部品は手に入らない可能性がある」といえるのだ。

その結果、絶版車になっている場合には中古部品としての需要が高いケースも多く、やはり数十万円以上で提示してくれるケースもある。

ちなみに中古部品としては、単純な実売価格で

  • ドアパネル類…2~10万円程度
  • ヘッドライト…5~20万円程度
  • ミラー…1~5万円程度

という価格帯で販売されている。

そのため各部品の買取価格で考えたときに実売価格の3割で買い取られたとしても、単純に1台の合計で10~50万円程度の金額になるケースがあるといえる。

※実際に筆者の友人が絶版車を「部品取り」として某オークションサイトで販売した時、合計で100万円程度の金額になった。買取店に任せる場合は手間がかからない分金額も安くなるが、やはり数十万円程度は狙うことが可能である。

理由3.鉄クズ代としての価値が2~3万円

車という製品を構成する素材の大部分は「鉄」である。

そのため車そのものが鉄クズ代としての価値を「いつまでも有している」ということができるのだ。

結果的に車として需要のないものや、部品としても特に高い需要が見込めない場合、鉄クズ代として解体業者が買い取り、リサイクルしてくれる。

そして金額的にはおよそ約2~3万円程度は最低でも見込むことができる。

ちなみに最も車重が軽い分類の軽自動車「ワゴンR」は、およそ800㎏程度である。

また2024年1月現在の鉄の相場は約22円/㎏である。

つまり単純計算で800×22×消費税=約19,000円となるため、ほぼ確実に2万円程度にはなると思っていいだろう。

さらに言うとアルミホイールなどが装備されている場合には、アルミ代として5倍以上の金額が付くケースも多いので覚えておくと良いだろう。

以上の説明から、どんなにボロボロの車でも「絶対に値段が付くため車売ることは可能」と思って大丈夫である。

またケースバイケースではあるが、実は「ディーラーの下取りに出すと意外と高く売ることが可能」という場合もある。

そこで次章では、ボロボロで古い車売る方法として、意外と高く査定される可能性のある「下取り」について解説していこう。

2.廃車か迷う車は「下取り」でも高く売れる場合がある

廃車にするか迷う場合、実は下取りという選択肢もある。

というのもディーラーとしては「このお客さんの車を廃車させずに高く下取りすれば、今後の利益が見込める」ということができるからだ。

そのため下記のようなケースでは、廃車にするか迷うような車でも高い査定額が出る可能性もある。

 
  • 昔からディーラーと長く付き合っている人…今後も車両販売や整備での利益が出ると判断される
  • これから車両購入をする人…今後の整備による利益が見込めると判断される

つまりあくまで「長期的に利益が見込める」と判断された場合であり、言わば「お情け査定」のようなものだと理解しておこう。

そのためディーラーの下取りで高い査定額を提示してもらうのであれば、長期的に利益の見込めるお客様であるとアピールする必要がある。

ただし注意点もある。

それは「ディーラーの下取りは、車両値引きの調整で使われる」というケースがあるということだ。

一体どういうことなのか説明しておこう。

ディーラーの営業マンは基本的に「車両販売による利益」を見ており、成績の中でも超重要ポイントとなっている。

そのためできれば車両値引きをしたくないと思っているのだ。

そこで下取り額を少しだけ多くして、「お得になった感」を演出する。

というのも下取りは営業成績としては「販売と全く別」と考えられていて、車両販売による利益を優先させることが重要視されているからだ。

つまり営業マンの都合で少しだけお得に見せられているだけで、トータルで考えると「車両値引きが満足に引き出せずに損している」ということができる。

そのため下取りをしてもらうのは構わないのだが、その場合には「車両値引きがしっかり引き出せているか」を見極める必要がある。

ちなみに車両値引きをしっかり引き出すのであれば、「今乗っている車は誰かにあげるかもしれないから…」と前置きをして、車両購入だけの商談を先にしておくのがオススメだ。

そうすることで純粋な車両値引きと、下取りによる査定額を分けて考えることができる。

以上の説明をご覧になれば、廃車せずとも高く車売ることができる方法についてイメージはできただろう。

しかし現実的に考えると、今まで紹介してきた方法をどの手順で進めれば良いのか分からなくなってしまう。

そこで次章では、廃車せずに高く車売るための手順について紹介していこう。

3.廃車をせずに高く車売る全手順

廃車をせずに高く車売るための手順は、下記の通りである。

廃車をせずに高く売る全手順
  1. 複数の車買取店に車査定を依頼する
  2. ディーラーで購入の商談後、一応下取り査定を依頼する
  3. 解体業者に査定依頼をする
  4. 最も高く査定された業者で車売る

それぞれの手順は以下に分けて解説していく。

1.複数の車買取店に車査定を依頼する

まずは複数の車買取店に車査定を依頼して、どの程度の価格になるのか調べることをオススメする。

ちなみに車買取店は5社の内1社程度は海外輸出に対応していることが多い。

そのため海外輸出に対応している業者であれば、高く車査定してもらえるだろう。

また買いが輸出に対応していない車買取店では、5,000~1万円という査定額をつけがちだ。

その場合、前述したように「最低でも鉄クズ代の2~3万円はある」という判断のもと、最初から敬遠しておけば問題ない。

とはいえ何社もの車買取店を回るのは面倒くさいだろう。

そこで筆者がオススメするのが「車一括査定」というサービスである。

サービスの詳細は下記にしていくが、短時間で最高額を提示する業者が分かるため、ぜひ一度利用してほしい。

車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス

 車一括査定とはインターネット上のサービスのことで、サービスと提携しているいくつもの車買取店に一括して車査定の依頼をすることができるサービス
車一括査定を使わない場合、使う場合
車一括査定を使わない場合、使う場合

そして名前からもおおよその内容は推測できるだろうが、サービスと提携している何百~何千社もの車買取店の中から、あなたの地域に対応している複数の車買取店に車査定を一括して依頼できるのだ。

またサービスと提携しているほとんどの車買取店は、無料の出張査定サービスに対応しているため、あなたは自宅にいながら一気に複数社を競合させられる。

そのため「一度の申し込みをするだけで、最高額が得られる方法」ということができるのだ。

申し込み方法に関しても非常に簡単で、

  • あなたが乗っている車に関する情報(車種や年式、総走行距離など)
  • あなた自身に関する情報(出張査定先の住所や氏名など)

を入力するだけであるため、1~3分程度の時間があれば申し込みを完了させられる。

以上のことから車一括査定を利用することで、へこみのあるあなたの車は「最短時間で最高額を得ることができる」ということになるのだ。

申し込みは非常に簡単で、誰でもササっとできる。

そのためぜひ一度利用して、満足のいく価格提示を受けてほしい。

とはいえひとつだけ問題もある。

それは「車一括査定のサイトはいくつもあるため、どこがオススメなのか分からない」ということだ。

そこで最後に、当サイトで紹介している車一括査定サイトの中から、オススメなものを紹介しておこう。

車一括査定を徹底比較

車一括査定をオススメしたのはいいが、じつは買取店ほどではないにしても、いくつかのサイトが存在する。

主要な車一括査定6つをまず見てほしい。

下記にそれぞれの車一括査定を比較した一覧表を載せておく。

車一括査定の比較表
車一括査定の比較表

それぞれの比較一覧表をご覧になると、例えば

  • カーセンサーの提携業者数は圧倒的に多い
  • 楽天オートは楽天ポイントがもらえる
  • ユーカーパックは買取業者からの電話がない、申込み直後に買取相場を知ることができる
  • ズバット車買取は申し込み直後に買取相場を知ることができる
  • カービューは車一括査定を最初に始めた運営サイトで歴史が長い
  • ナビクル車査定は買取業者を厳選している

という特徴に気付くことができるだろう。

実際にこれらの特徴はすべて各車一括査定の「強み」といえる部分だ。

といえば、これらの特徴をご覧になるだけでは、本当にオススメの車一括査定がどれなのか分からないはずだ。

そこで筆者が車査定のプロとして最もオススメできる車一括査定TOP3を紹介する。

車一括査定のオススメは「カーセンサー」

カーセンサー
カーセンサー
http://www.carsensor.net/

最もオススメの車一括査定はタイトルの通り「 カーセンサー 」と結論付けている。

なぜなら「1,000件を超える圧倒的な業者と提携しているため、最も自分に合った買取業者を探しやすく最もお得になる可能性が高い」といえるからだ。

カーセンサー

依頼でポイントがもらえる「楽天オート」

楽天オート
楽天オート
https://auto.rakuten.co.jp/

楽天オート の車一括査定は、「ポイントがもらえる」という特徴が大きい。

そして得られるポイントは

  • 申し込みをして5ポイント
  • 申し込み後に制約をしたら1,500ポイント

であり、ハードルがとても低い。

提携している買取業者数はカーセンサーと比較して見劣りする。

買取業者からの電話なし「ユーカーパック」

ユーカーパック
ユーカーパック
https://ucarpac.com/

ユーカーパック は他の車一括査定とは少し色が異なる。

ユーカーパックの特徴は、車一括査定のように買取店からの電話ではなく、ユーカーパックからのみしか掛かってこない。

この車買取店から一斉に電話がかかってこない点が評価することができる。

さらには、5,000社以上もの車買取業者と提携してのも評価ポイントだ。

ただし、前述したカーセンサーと比較すると、提携している業者の多くが「大手買取業者ではない」という欠点がある

ユーカーパック

以上、筆者がオススメする車一括査定に関しての解説を終了する。

ご覧になると「いくつもある車一括査定にはそれぞれ特徴があり、ポイントを抑えておくことで確実に金銭的にも、精神的にもお得になることができる」ということが分かったかと思う。

そして再度結論を述べますが、筆者としては最もオススメな車一括査定は「 カーセンサー 」であり、確実に最もお得な車買取業者を探すことで「数十万円以上も高く車買取してもらえる」ということができる。

申し込みにかかる時間も2分程度と、本当に短時間で簡単に申し込みを完了させることができる。

そのため、ぜひ一度試してみてほしい。

「こんなにお得になるのか!」とビックリするかもしれない。

2.ディーラーで購入の商談後、一応下取り査定を依頼する

車買取店に聞いた後は、ディーラーでも下取り査定をしてもらうべきだ。

なぜなら先ほど述べたように、ディーラーでお情け査定をしてもらうことができ、結果的にかなりお得になるケースもあるからだ。

ただし前述したように、ディーラーで下取り査定をしてもらうのであれば「新車商談が完全に終了してから」と覚えておこう。

3.解体業者に査定依頼をする

最後に、中古部品代・鉄クズ代としての価値を認めてくれる「解体業者」に依頼する。

そうすることで万が一これまでの手順の中で満足な価格が出なかった場合でも、ここで高く車売ることができる可能性があるからだ。

とはいえ世間的にはあまり解体業者は認知されておらず、もっというと「見た目が怪しい業者ばかり」というのが本当のところである。

そのため不安もあるだろう。

そこで筆者としては「 ハイシャル 」という業者に査定依頼をすることをオススメする。

こちらも詳細は下記に説明していくので、ぜひご覧いただいて利用してほしい。

ハイシャル
ハイシャル
https://haishall.jp/

車売るのか廃車にするのか、それを悩んだときは「まず廃車専門の業者に相談すべき」と先ほど述べたが、廃車専門の業者を運営しているのが外人さんであるということは、意外と多い。

そのため一般ユーザーとしては非常に不安な気持ちになってしまうことがほとんどなのだ。

そこで筆者は前章の最後に「ハイシャル」という業者について少し触れたため、気になっているだろう。

早速、次にハイシャルに関する解説をしていくため、このまま読み進めてほしい。

ハイシャルの3つの特徴

ハイシャルという廃車専門の業者には、3つの特徴がある。

それは下記に箇条書きしたものだ。

ハイシャルの3つの特徴
  1. 年中無休・全国各地で車査定を依頼することができる
  2. 手数料が一切無料
  3. 0円以上で事故車の車買取を保証してくれる

これらの特徴により、あなた自身が心配せずともしっかりと査定をしてもらい、きちんとあなたが乗っている車に関する価値をきちんと見出してくれる。

そこで早速、以下にそれぞれの特徴を分けて解説していこう。

特徴1.年中無休・全国各地で車査定を依頼することができる

ハイシャルという廃車専門の業者は、実は年中無休かつ全国各地で車査定の依頼をすることができる。

なぜならハイシャルの仕組みとしては

  • ネットや電話で査定依頼を受ける
  • 依頼を受けたその場で車の状態を判断して、査定額を提示する
  • 査定額に納得できたら、引き取りに行く

というようになっており、結果的に全国どこでも対応することが可能になるからだ。

そのためまずは電話やネット上からの申込みをして、その場で査定結果を聞くことができ、結果的にあなた自身が手間をかけずとも「大まかな金額を把握することができる」ということができるのだ。

特徴2.手数料が一切無料

ハイシャルでは自動車ディーラー等と異なり「廃車にかかる手数料が一切無料」となる。

これは廃車の専門業者では当たり前のことではあるのだが、ハイシャルに査定依頼をすることで、万が一廃車となる場合であっても手数料を取られる心配がないのだ。

そのためあなた自身が余計なお金を使うことなく、確実に車売ることができるということになる。

特徴3.0円以上で事故車の車買取を保証してくれる

ハイシャルでは、実は「0円以上」での車買取を保証してくれている。

つまり先程筆者が述べた理由にもあるように、ハイシャルでは「確実に需要があるということをユーザーに隠していない」ということになるのだ。

そのためハイシャル自体を信用できる業者だということができ、結果的に「他で探したよく分からない業者よりも、安心できる」ということができるのだ。

特に筆者のような車査定のプロであればある程度業者の信用度を測ることは可能なのだが、あなたのように車査定には特に詳しくない人の場合には、最初から信頼できると分かっているハイシャルの利用がオススメなのだ。

ハイシャル公式サイト

4.最も高く査定された業者で車売る

最後は、これまでに提示された査定額を比較して、最も高く売れる業者と売買契約を結べばオールOKである。

そうすると最低で「無料で引き取ってあげる」と言われた結果が、最大で100万円以上の価格で車売ることができるケースもある。

そのため若干の手間はかかるものの、「数十万円以上のお得になる」と信じ、必ず上記の手順通りに実施すべきということができる。

4.まとめ

以上、廃車なのか車売るのか、判断基準と高く査定してもらう方法について紹介してきたが、最後に当ページの内容をまとめておこう。

  • そもそも廃車にするのは損であり、「需要」や「資源」としての価値を考えると、絶対に高く車売ることは可能である
  • またディーラーの下取りでも「お情け査定」によって高くなるケースがある
  • ただし値引き調整でお得になっていないケースもあるため、購入と査定は分けて考えるべき
  • 手順はすべて実施すると確実にお得になるため、多少手間はかかるが「車一括査定」や「ハイシャル」といったサービスを利用して、効率的にお得な査定額を引き出すべき