車買取をしてもらうとき、瑕疵担保責任という言葉を聞くことがある。
この言葉は重要であり、万が一瑕疵担保責任がもとでトラブルが起きた時に「知らなかった」では済まされない。
そのため必ず瑕疵担保責任という言葉の意味を理解して、車買取を実践することがオススメであり、あなた自身の身を守ることになる。
そこで今回は自動車ディーラーの中古車査定士である筆者が、いわば「瑕疵担保責任に関するプロ」として、言葉の意味やトラブル防止方法について詳しく解説していこう。
また最後には瑕疵担保責任によるトラブルを極限まで回避したうえで、確実に最高額で車買取をしてもらう方法についても解説していくので、しっかりと最後まで読み進めることをオススメする。
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- 1.車買取のときに聞く瑕疵担保責任とは「重要事項の説明の有無」によって発生する
- 2.要注意!瑕疵担保責任を理由に悪徳車買取店から請求されることがある
- 事例1.他社で100万円と言われた「ドアにへこみのある車」の買取
- 事例2.「修復歴について言っていない車」の買取
- 3.瑕疵担保責任でトラブルにならないための心得3つ
- 心得1.担当者に聞かれずとも、自分が知っている限りの瑕疵は伝える
- 心得2.担当者自身が「じっくり隅々まで査定した」という証拠をとる
- 心得3.売買契約書の内容はきちんと確認しておく
- 4.瑕疵担保責任におびえない!ただしく高価買取を目指すなら「車一括査定」がオススメ
- 車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス
- 車一括査定を徹底比較
- 車一括査定のオススメは「カーセンサー」
- 依頼でポイントがもらえる「楽天オート」
- 買取業者からの電話なし「ユーカーパック」
- 5.まとめ
1.車買取のときに聞く瑕疵担保責任とは「重要事項の説明の有無」によって発生する
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)という言葉だけを見ると、見慣れないため難しいと感じてしまうだろう。
そこで早速、下記に簡単な図解をしておいたのでご覧いただきたい。
それぞれの単語に分けて考えると、実は意外と簡単である。
そして言葉の意味をもっと簡単に説明すると、「欠点を伝えずに車買取をしてもらうと、責任に問われてしまう」ということになるのだ。
車買取をしてもらうとき、あなたが予想する通り「状態が良く見える車両のほうが高くなる」というのは事実である。
しかし仮にあなたが「高く車買取してもらいたい」という気持ちが強すぎるあまり、重要事項の説明をしないまま車買取をしてもらうと、実は下図のような事態に陥ってしまうことが多々あるのだ。
様々な請求をされるということが理解できただろう。
そして覚えておいてほしいのは「単純に返金すればいいというわけではない」ということだ。
おそらくあなた自身、車の買い替えに伴って車買取の依頼をするだろう。
その場合あなたは入金後、即座に自動車ディーラーへ頭金などの振り込みをする予定ではないだろうか。
もしそうだとしたら、振り込み後に瑕疵担保責任に問われると、「お金を支払ってしまったため手元に返金するお金がない」という状態になってしまうのだ。
さらに売買契約書などの内容に基づいて損害賠償金や解約料が請求されるとき、さらにお金が必要になり、どうしようもない状態になってしまう。
そのため車買取をしてもらうときには、必ず瑕疵に関する説明はしておかなければならないといえるのだ。
とはいえ瑕疵担保責任が適用される範囲はあいまいで、悪徳な車買取店によっては無理やり瑕疵担保責任として賠償請求するというトラブルもある。
そこで次章では、瑕疵担保責任によるトラブル事例を分かりやすく紹介していこう。
2.要注意!瑕疵担保責任を理由に悪徳車買取店から請求されることがある
瑕疵担保責任を追及されるというトラブル事例は、実は少なくない。
というのも悪徳な車買取店の手口として
瑕疵担保責任のトラブル
- 超高額な査定結果を提示し、売買契約をさせる
- 売買契約書内の瑕疵担保責任の欄に法外な解約料や賠償金などが記されており、説明はない(もしくはバレないようにササっと説明してしまう)
- その後無理やり瑕疵を探し、契約書に基づいて賠償金などの請求をする
という内容で、利益を上げているケースがあるからだ。
そこで早速、下記に悪徳な車買取店が瑕疵担保責任を追及するまでの会話事例を紹介していこう。
事例1.他社で100万円と言われた「ドアにへこみのある車」の買取
~数日後~
このケースの場合、「きちんと査定していない」という部分と「売買契約書の説明をしていない」という部分があるため、基本的には応じなくてもいいといえる。
しかし実情としては、証拠がなければ逃げられなくなることも多いため、かなり分が悪いと思っても間違いない。
事例2.「修復歴について言っていない車」の買取
~査定~
~数日後~
このケースでは「契約書を読むように指示した」という部分が重要である。
筆者は弁護士ではないのだが、「売買契約書を読むように」と指示されているにもかかわらず、確認をせずにサインしてしまったお客様の方が分が悪くなる。
もちろん悪徳車買取店側が契約内容をきちんと説明していないことにも問題はあるのだが、
- 修復歴という瑕疵
- 契約書を読まずにサイン
という点から、「逃げられなくなるだろう」というのが本音である。
以上、2つのケースをご覧いただくと、もう何を信じていいのかわからなくなってしまうだろう。
そこであなたが自分で身を守るために、トラブルにならないための心得を3つ次章にて紹介していこう。
3.瑕疵担保責任でトラブルにならないための心得3つ
瑕疵担保責任でトラブルにならないためには、下記に箇条書きした3つを心得ておく必要がある。
- 担当者に聞かれずとも、自分が知っている限りの瑕疵は伝える
- 担当者自身が「じっくり隅々まで査定した」という証拠をとる
- 売買契約書の内容はきちんと確認しておく
それぞれの内容は、以下に分けて簡単に説明しておこう。
心得1.担当者に聞かれずとも、自分が知っている限りの瑕疵は伝える
先に自分からどこが悪いのか、きちんと伝えておくことである程度の瑕疵担保をすることができる。
そのため、例えば
- エンジンがかかりづらい気がする…
- この間ぶつけてしまった…
- ブレーキをかけると異音がする…
など、日常で使用していて気になっていることや気づいたことは、積極的に伝えておこう。
査定士としては「車の現状を見て評価する」というのが仕事であり、お客様の心配事が多かったとしても、状態が問題なければ特別な減点はされないため大丈夫だ。
また優良な車買取店は、必ず瑕疵に関する質問をしてくれるため、後述する方法で優良な車買取店に査定依頼をすれば安心できる。
心得2.担当者自身が「じっくり隅々まで査定した」という証拠をとる
あなたは車の査定に関しては、素人である。
決してバカにしているわけではないのだが、いくら情報を仕入れたとしても離れしている査定士には及ばないのが事実だ。
そのため「私は素人なので、後で問題が無いようにきちんと査定をしてほしい」と言っておくのが良いだろう。
そうすると「プロのお墨付き」として、瑕疵の確認をプロにしてもらったという証拠になるためある程度身を守ることはできる。
また念のため「しっかり隅々まで査定しました!もう見るところはありません!」という言葉を上手く引き出し、録音でもしておくと心強い武器となる可能性は極めて高くなる。
心得3.売買契約書の内容はきちんと確認しておく
売買契約書には、間違いなく瑕疵担保責任についての内容が書かれている。
そして意外と「瑕疵担保期間」が記載されていることが多いため、何月何日まであなたの瑕疵担保が有効なのか確認しておくと良いだろう。
そうすることでディーラーへの振り込みを遅らせ、万が一返金請求をされた場合にも対応することができる。
また解約料金や損害賠償などの内容も書かれているため、きちんと読んでおくことをオススメしておく。
売買契約書については、こちらの記事で詳細に説明してあるため、より詳しく知りたい場合にはぜひご覧いただきたい。
以上、3つの心得を紹介したが、ご覧になると「面倒くさい」というのが本音だろう。
とはいえ筆者としては
- 大手車買取店
- 地域の優良でそこそこの規模の車買取店
に依頼しておけば、瑕疵担保責任によるトラブルは限りなく避けられると結論付けている。
なぜなら瑕疵を見抜けないということは車買取店自身の信頼にかかわる問題となり、存続が危うくなってしまうからだ。
しかし実際にこのような業者を探すことは手間がかかってしまう。
そこで筆者がオススメするのは「車一括査定」というサービスを利用することだ。
このサービスを利用することで、実はあなたの身近にある大手車買取店や、地元の優良な車買取店を一気に探すことができるのだ。
さらに瑕疵を告げたとしても、確実に最高額で車買取をしてもらうこともできる。
そこで早速、次章に車一括査定というサービスを詳しく解説していこう。
4.瑕疵担保責任におびえない!ただしく高価買取を目指すなら「車一括査定」がオススメ
車一括査定というサービスは、「瑕疵担保責任を防ぐことを目的としたサービス」ではないが、その役目を担っているといっても良い。
また本来の役目としては「できる限り高く車買取をしてもらうためのサービス」であるため、ぜひ下記の説明をご覧になって、利用することをオススメする。
車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス
そして名前からもおおよその内容は推測できるだろうが、サービスと提携している何百~何千社もの車買取店の中から、あなたの地域に対応している複数の車買取店に車査定を一括して依頼できるのだ。
またサービスと提携しているほとんどの車買取店は、無料の出張査定サービスに対応しているため、あなたは自宅にいながら一気に複数社を競合させられる。
そのため「一度の申し込みをするだけで、最高額が得られる方法」ということができるのだ。
申し込み方法に関しても非常に簡単で、
- あなたが乗っている車に関する情報(車種や年式、総走行距離など)
- あなた自身に関する情報(出張査定先の住所や氏名など)
を入力するだけであるため、1~3分程度の時間があれば申し込みを完了させられる。
以上のことから車一括査定を利用することで、へこみのあるあなたの車は「最短時間で最高額を得ることができる」ということになるのだ。
申し込みは非常に簡単で、誰でもササっとできる。
そのためぜひ一度利用して、満足のいく価格提示を受けてほしい。
とはいえひとつだけ問題もある。
それは「車一括査定のサイトはいくつもあるため、どこがオススメなのか分からない」ということだ。
そこで最後に、当サイトで紹介している車一括査定サイトの中から、オススメなものを紹介しておこう。
車一括査定を徹底比較
車一括査定をオススメしたのはいいが、じつは買取店ほどではないにしても、いくつかのサイトが存在する。
主要な車一括査定6つをまず見てほしい。
下記にそれぞれの車一括査定を比較した一覧表を載せておく。
それぞれの比較一覧表をご覧になると、例えば
- カーセンサーの提携業者数は圧倒的に多い
- 楽天オートは楽天ポイントがもらえる
- ユーカーパックは買取業者からの電話がない、申込み直後に買取相場を知ることができる
- ズバット車買取は申し込み直後に買取相場を知ることができる
- カービューは車一括査定を最初に始めた運営サイトで歴史が長い
- ナビクル車査定は買取業者を厳選している
という特徴に気付くことができるだろう。
実際にこれらの特徴はすべて各車一括査定の「強み」といえる部分だ。
といえば、これらの特徴をご覧になるだけでは、本当にオススメの車一括査定がどれなのか分からないはずだ。
そこで筆者が車査定のプロとして最もオススメできる車一括査定TOP3を紹介する。
車一括査定のオススメは「カーセンサー」
最もオススメの車一括査定はタイトルの通り「 カーセンサー 」と結論付けている。
なぜなら「1,000件を超える圧倒的な業者と提携しているため、最も自分に合った買取業者を探しやすく最もお得になる可能性が高い」といえるからだ。
依頼でポイントがもらえる「楽天オート」
楽天オート の車一括査定は、「ポイントがもらえる」という特徴が大きい。
そして得られるポイントは
- 申し込みをして5ポイント
- 申し込み後に制約をしたら1,500ポイント
であり、ハードルがとても低い。
提携している買取業者数はカーセンサーと比較して見劣りする。
買取業者からの電話なし「ユーカーパック」
ユーカーパック は他の車一括査定とは少し色が異なる。
ユーカーパックの特徴は、車一括査定のように買取店からの電話ではなく、ユーカーパックからのみしか掛かってこない。
この車買取店から一斉に電話がかかってこない点が評価することができる。
さらには、5,000社以上もの車買取業者と提携してのも評価ポイントだ。
ただし、前述したカーセンサーと比較すると、提携している業者の多くが「大手買取業者ではない」という欠点がある。
以上、筆者がオススメする車一括査定に関しての解説を終了する。
ご覧になると「いくつもある車一括査定にはそれぞれ特徴があり、ポイントを抑えておくことで確実に金銭的にも、精神的にもお得になることができる」ということが分かったかと思う。
そして再度結論を述べますが、筆者としては最もオススメな車一括査定は「 カーセンサー 」であり、確実に最もお得な車買取業者を探すことで「数十万円以上も高く車買取してもらえる」ということができる。
申し込みにかかる時間も2分程度と、本当に短時間で簡単に申し込みを完了させることができる。
そのため、ぜひ一度試してみてほしい。
「こんなにお得になるのか!」とビックリするかもしれない。
5.まとめ
以上、車買取のときに重要となる瑕疵担保責任についての解説を終了するが、最後に当ページの内容をまとめておこう。
- 瑕疵担保責任とは「車査定の際に重要なことを説明せず、隠して車買取された場合の責任」のことを意味している
- 瑕疵担保責任の追及をされると、損害賠償や返金などの請求がされる
- 瑕疵担保責任を理由に、無理やり損害賠償請求がされるケースもある
- 瑕疵担保責任でトラブルにならないためには「3つの心得」が重要
- 車一括査定なら瑕疵担保責任を気にせずとも、優良な車買取店から最高額を引き出すことができる