しかしもしあなたがスペアキーをなくしていながら車買取をしてもらうとき「あるべきものがない」という状態であるため、減額されてしまうことを心配するだろう。
結論を述べておくと、その予想は本当だ。
とはいえ実際のところ、プロから見ると「それほど心配することはない」というのも事実である。
そこで今回は自動車ディーラーの中古車査定士として、実際に何台もの車買取をしてきた筆者が、スペアキーのない場合の車買取について詳しく解説していこう。
また「スペアキーの減額を無視して高く車買取してもらう方法」についても紹介していくため、最後まで読み進めておけば損することなく車買取が成功するのは間違いない。
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- 1.スペアキー無は車買取の時に2万円の減額対象となる
- JAAIの査定基準では「20点の減点」となっている
- 現場感覚では「スペアキーが無くても問題ない」というのが本音
- スペアキーを新たに作成するのは損といえる
- 2.スペアキー以外で車買取店に渡すものは9つ
- 車検証
- 自賠責保険証明書
- リサイクル券
- 自動車納税証明書
- 印鑑証明
- 委任状
- 譲渡証明書
- 記録簿
- 純正部品
- 3.スペアキー「無」でも最高額で車買取するなら「車一括査定」がベスト!
- 車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス
- 車一括査定を徹底比較
- 車一括査定のオススメは「カーセンサー」
- 依頼でポイントがもらえる「楽天オート」
- 買取業者からの電話なし「ユーカーパック」
- 4.まとめ
1.スペアキー無は車買取の時に2万円の減額対象となる
スペアキーとはそもそもどのようなものなのか、あなたは知っているだろうか。
「バカにするな」と思われるかもしれないが、念のためここで簡単に説明しておこう。
スペアキーとはその名の通り「代わりの鍵」のことを指しており、メインキーと合わせて2つ所持することが一般的だ。
とはいえ一昔前と異なり、今ではメインキーとスペアキーの違いなく、同じメインキーを2つ渡されることも普通になってきた。
そのため「スペアキーという種類の鍵」と覚えるのではなく、「該当車両に使用可能なキーが2つあるかどうか」で考えるべきである。
そんなスペアキーは無くしてしまうと、約2万円分もの減点となってしまう。
その仕組みとなっている「査定基準」について、次に説明していこう。
JAAIの査定基準では「20点の減点」となっている
実は車査定には、各部の加減点を行うために必要な査定基準というものがある。
これはJAAI(一般財団法人日本中古車査定協会)が設定した基準であり、実際に多くの車買取店がこの基準を参考にして評価をし、買取価格を算出している。
そしてJAAIではスペアキーなしの場合には20点の減点となっている。
1点=約1,000円程度とされているため、約2万円程度の減額というわけだ。
そう聞くと、非常に損した気分になってしまうだろう。
しかし安心してほしい。
なぜなら「現場感覚で見るとそれほど関係ない」というのが本音だからだ。
現場感覚では「スペアキーが無くても問題ない」というのが本音
筆者自身もこれまでに何台もの車買取を実施してきたが、実は「スペアキーの有無」はそれほど気にしていないというのが本音だ。
なぜなら「JAAIの査定基準」はそれほど気にしていないからだ。
先程とは矛盾するようなことを述べているため、「一体どういうこと?」と思うだろう。
実はJAAIの査定基準は、あくまで「参考にされている」という場合が多いため、明確に守られているわけではないのだ。
そして現場では査定基準よりも、むしろ「車種そのものの中古車需要」が重要視されている傾向にある。
つまりあなたが今乗っている車が、中古車として再販するときに「売りやすいかどうか」が重要というわけだ。
もちろんスペアキーが無いということでマイナスポイントとなってしまうのは事実なのだが、「それほど気にされない」ということはきちんと覚えておこう。
また金額的には、1万円も変わらない場合も少なくないため安心してほしい。
ただし「まだ1万円も差があるのなら、スペアキーを再作成してもらってから車買取の依頼をしようかな…」と考えるかもしれない。
しかしここでキッパリと述べておくが、再作成して車買取をしてもらうのはかえって損をしてしまう可能性が高くなるので、あまりオススメとはいえない。
詳しくは次に解説していこう。
スペアキーを新たに作成するのは損といえる
スペアキーの再作成をするとき、事務的な手続きとして
- キーそのものの発注
- キーと車をマッチさせる(キーを使えるように登録する)
という手順で行われることが普通だ。
キーそのものの原価は実は非常に安いのだが、部品としての利益、そしてキーの登録にかかわる手数料は非常に高い傾向にある。
また基本的にはディーラーからお客様と車種に関する情報を登録したうえで、「使えるようになっているキー」が届くことが一般的であるため、どこの業者に依頼しても定価販売をされることが普通である。
つまりこれらの利益を考えた時に、そもそも2万円や1万円を取り返すことは不可能といえるのだ。
そのためキー自体を再作成して車買取をすると、車買取店としてはお得になるのだが、あなた自身は損をしてしまうことになるため、「そのままの状態で車買取を依頼する」ということが重要といえるのだ。
以上がスペアキーの減点に関する解説だったが、それほど損をしないということが理解できただろう。
ただし現状では「少なからず減点をされて損してしまう」というのは事実だ。
そこで当ページの最後に、「減点を無視できるほど高く車買取される方法」について解説しているので、引き続きご覧いただきたい。
またその前に、スペアキー以外の「車買取の際に渡すもの」をいくつかピックアップして紹介していこう。
2.スペアキー以外で車買取店に渡すものは9つ
スペアキーのように、車買取を依頼した業者に渡すものはいくつもある。
そこで下記に、車買取時に渡すものを一覧表にしておいたのでご覧いただきたい。
種類 | 保管場所 | 名称 |
---|---|---|
書類関係 | 車検証入れ内 | 車検証 |
自賠責保険証明書 | ||
リサイクル券 | ||
自分で保管 | 自動車納税証明書 | |
市役所など | 印鑑証明 | |
車買取店 | 委任状 | |
譲渡証明書 | ||
付属品など | 記録簿 | |
純正部品 |
それぞれの書類や付属品については、以下に分けて簡単に説明しておこう。
車検証
車検証はあなたもご存じだろうが、車の重量や型式などの情報が記載されている書類で、車検証入れの中に保管されていることがほとんどだ。
この書類は加減点には関係ないが、なければ車買取が成立しないため重要な書類である。
自賠責保険証明書
自賠責保険は車買取後、名義変更をして「次のユーザーになっても問題なく使えるようにしなければならない」ため、必要な書類である。
ただし、車検切れの車を売却する場合には、そもそも自賠責も切れているため必要ない。
リサイクル券
リサイクル券も車検証入れの中に保管されていることが多いが、こちらも加減点には関係ない。
また法律上「リサイクル預託金」というものの金額を知るために必要な書類なのだが、金額はネットでも知ることができるため車買取店はスルーする場合が多い。
世間では「絶対に必要な書類」と言われることも多いが、実態はそれほど重要ではないため無視しても構わない。
自動車納税証明書
納税証明書は小さな紙きれのような書類であるため、なくしてしまう可能性が高い。
しかし無くしていても減点の対象にはならないので安心してほしい。
また車買取店としては、該当車両がきちんと納税されているかどうかを確認するために必要としているのだが、実は担当者自身が都道府県税事務所の専用端末で確認するため、こちらも「最悪必要ない」と考えても問題ない。
印鑑証明
印鑑証明は車両の譲渡をするときに、本人の意思を確認するために必要な書類だ。
つまり加減点に関係するものではないのだが、これが無ければ車買取は完了することができないということになる。
取得は市町村役場または出張窓口などでできる。
委任状
委任状とは「車の名義変更などにかかわる、法的な手続きを委任するために必要な書類」である。
こちらは車買取店から原本を渡されるため、指示されたとおりに記載していけば問題ない。
譲渡証明書
譲渡証明書とは、「私の車をあなたの名義に変更する」という作業をするために必要な書類である。
つまり印鑑証明などと同じく、加減点に関係ないものの「超重要な書類」ということになる。
またこの書類には実印(印鑑証明で登録されている印)の押印が必須である。
記録簿
記録簿は「この車がこれまでにどのような整備・メンテナンスをされてきたか」を暦年にわたって記した帳簿のようなものである。
そのため言い換えると、次のユーザーや車買取店が「車の状態を判断するために必要な書類」ということになるのだ。
つまり、記録簿がない場合には減点の対象となることも珍しくないため、必ず用意しておくことが重要である。
また記録簿の保管場所は、実は車検証入れ内にある場合が多いため、車買取依頼の前には確認しておこう。
純正部品
車買取をする場合、基本的には「純正仕様であること」で金額は高くなる。
そのため格好よくカスタムしている部分に関しては、取り外した純正部品を車買取時に併せて提示することで、純正仕様時の金額として車買取してくれる。
しかし仮に純正部品を保管していなかった場合には、買いなおすとかえって損する可能性が極めて高くなるため、そのままにしておく必要がある。
以上がスペアキー以外で、車買取時に渡すものの説明だった。
減点にかかわるものはそれほど多くないことは理解できただろうが、車買取そのものに影響してしまう書類も多いため、きちんと用意すべきである。
またもったいぶっていた「スペアキーの有無を無視できるほど高く車買取してもらう方法」については、次章にて詳しくお教えしていこう。
3.スペアキー「無」でも最高額で車買取するなら「車一括査定」がベスト!
スペアキーが無しのとき、減額分を無視できるほど高く車買取をしてもらうのは、実は非常に簡単である。
なぜなら「車一括査定」というサービスを利用して、複数の車買取店を一気に競合させるだけでいいからだ。
そこで早速、次に車一括査定というサービスの内容について、詳しく解説していこう。
車一括査定とは「複数の買取店」に同時依頼できるサービス
そして名前からもおおよその内容は推測できるだろうが、サービスと提携している何百~何千社もの車買取店の中から、あなたの地域に対応している複数の車買取店に車査定を一括して依頼できるのだ。
またサービスと提携しているほとんどの車買取店は、無料の出張査定サービスに対応しているため、あなたは自宅にいながら一気に複数社を競合させられる。
そのため「一度の申し込みをするだけで、最高額が得られる方法」ということができるのだ。
申し込み方法に関しても非常に簡単で、
- あなたが乗っている車に関する情報(車種や年式、総走行距離など)
- あなた自身に関する情報(出張査定先の住所や氏名など)
を入力するだけであるため、1~3分程度の時間があれば申し込みを完了させられる。
以上のことから車一括査定を利用することで、へこみのあるあなたの車は「最短時間で最高額を得ることができる」ということになるのだ。
申し込みは非常に簡単で、誰でもササっとできる。
そのためぜひ一度利用して、満足のいく価格提示を受けてほしい。
とはいえひとつだけ問題もある。
それは「車一括査定のサイトはいくつもあるため、どこがオススメなのか分からない」ということだ。
そこで最後に、当サイトで紹介している車一括査定サイトの中から、オススメなものを紹介しておこう。
車一括査定を徹底比較
車一括査定をオススメしたのはいいが、じつは買取店ほどではないにしても、いくつかのサイトが存在する。
主要な車一括査定6つをまず見てほしい。
下記にそれぞれの車一括査定を比較した一覧表を載せておく。
それぞれの比較一覧表をご覧になると、例えば
- カーセンサーの提携業者数は圧倒的に多い
- 楽天オートは楽天ポイントがもらえる
- ユーカーパックは買取業者からの電話がない、申込み直後に買取相場を知ることができる
- ズバット車買取は申し込み直後に買取相場を知ることができる
- カービューは車一括査定を最初に始めた運営サイトで歴史が長い
- ナビクル車査定は買取業者を厳選している
という特徴に気付くことができるだろう。
実際にこれらの特徴はすべて各車一括査定の「強み」といえる部分だ。
といえば、これらの特徴をご覧になるだけでは、本当にオススメの車一括査定がどれなのか分からないはずだ。
そこで筆者が車査定のプロとして最もオススメできる車一括査定TOP3を紹介する。
車一括査定のオススメは「カーセンサー」
最もオススメの車一括査定はタイトルの通り「 カーセンサー 」と結論付けている。
なぜなら「1,000件を超える圧倒的な業者と提携しているため、最も自分に合った買取業者を探しやすく最もお得になる可能性が高い」といえるからだ。
依頼でポイントがもらえる「楽天オート」
楽天オート の車一括査定は、「ポイントがもらえる」という特徴が大きい。
そして得られるポイントは
- 申し込みをして5ポイント
- 申し込み後に制約をしたら1,500ポイント
であり、ハードルがとても低い。
提携している買取業者数はカーセンサーと比較して見劣りする。
買取業者からの電話なし「ユーカーパック」
ユーカーパック は他の車一括査定とは少し色が異なる。
ユーカーパックの特徴は、車一括査定のように買取店からの電話ではなく、ユーカーパックからのみしか掛かってこない。
この車買取店から一斉に電話がかかってこない点が評価することができる。
さらには、5,000社以上もの車買取業者と提携してのも評価ポイントだ。
ただし、前述したカーセンサーと比較すると、提携している業者の多くが「大手買取業者ではない」という欠点がある。
以上、筆者がオススメする車一括査定に関しての解説を終了する。
ご覧になると「いくつもある車一括査定にはそれぞれ特徴があり、ポイントを抑えておくことで確実に金銭的にも、精神的にもお得になることができる」ということが分かったかと思う。
そして再度結論を述べますが、筆者としては最もオススメな車一括査定は「 カーセンサー 」であり、確実に最もお得な車買取業者を探すことで「数十万円以上も高く車買取してもらえる」ということができる。
申し込みにかかる時間も2分程度と、本当に短時間で簡単に申し込みを完了させることができる。
そのため、ぜひ一度試してみてほしい。
「こんなにお得になるのか!」とビックリするかもしれない。
4.まとめ
以上、車買取とスペアキーについて解説してきたが、最後に当ページの内容をまとめておこう。
- スペアキー有無の考え方は「同じ車につかえるカギが2つ以上あるかどうか」である。
- スペアキー無しの場合、査定基準ではおよそ2万円分の減点がされる
- 現場では「車種そのものの需要」を重要視するため、あまり関係ないこともある
- スペアキー以外に渡すもので、減点に関係あるのは「記録簿」と「純正部品」
- 車一括査定を利用することで、スペアキーの減点を無視できるほど高く車買取してもらうことができる