誰でも一発で丸わかり!中古車の自動車税額一覧表と4つの注意点

B!

中古車をこれから購入する、購入してから維持をするというときに厄介なのが「自動車税」だ。

なぜか1年に1度、決められたタイミングで数万円の納付をしなければならないため、毎年毎年納税の時期になると嫌になる人も多い。

あなた自身も、自分が購入する中古車の自動車税が一体どの程度になるのか、気になって仕方ないだろう。

そこで今回は、自動車ディーラーの営業マンとして中古車販売を担当していた筆者が、お客様に案内するように中古車の自動車税について、誰でも分かるように説明していこう。

税額を先に知っていれば備えることもでき、結果的に納税のタイミングで「車を手放さなければならない…」といったリスクにも対処することができるため、ぜひ最後まで読み進めることをオススメする。

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1.自動車税は1年に1度「車を持っている人」が支払う

 自動車税は1年に1度「車検証に記載された車の所有者」に対して、納税の義務がある税金

そして課税の対象となる人は「4月1日時点で車を所有している人」である。

例外的にリース契約やローン契約によって、所有者が業者名になっている場合には「使用者」が課税対象者となるケースもあるが、原則として「買主=購入した人」が課税されることになる。

また課税の期間は4月~3月の期間となり、期間途中で中古車の購入をした人は月割りで決められた金額を納付する。

つまりどのタイミングで中古車の購入をしたとしても、ほとんど間違いなく自動車税は納税しなければならないのだ。

また自動車税は

  • 軽自動車・オートバイなど…市区町村
  • その他(普通乗用車など)…都道府県

に納付することになるのだが、一部例外的に減免される人もいる。

それは「障がい者や、その家族」だ。

というのも障がい者の方が日常生活をハンデなく送るために車を所有しているor家族に所有してもらい運転してもらうという場合には、税金がかからないのだ。

そのためあなた自身や、あなたの家族が障がい者となっている場合には、都道府県税事務所に問い合わせて、減免の可能性について教えてもらうと良い。

ちなみに筆者の住む愛知県のケースでは障がい者手帳や住民票などを県税事務所に提出すると、減免を受けることが可能になる。

ただしほとんどの人は障がい者による減免の対象とはなりえないため、結果的に「間違いなく支払わなければならない税金」だと思ってほしい。

そしてここまでの説明から、自動車税の納付可能性が極めて高いということは理解できたかと思うが、実際の税額を早く知りたいだろう。

そこで次章では、実際に支払う税額について、「年額」と「月割り」をまとめた表を紹介していく。

2.一発で分かる自動車税額一覧表

早速、下記に自動車税額一覧表を載せておいたのでご覧いただきたい。

区分:自家用乗用
排気量(㏄)
登録月(月)・金額(円)
年額 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
軽自動車 10800
~1000 29,500 27,000 24,500 22,100 19,600 17,200 14,700 12,200 9,800 7,300 4,900 2,400 0
1,001~1,500 34,500 31,600 28,700 25,800 23,000 20,100 17,200 14,300 11,500 8,600 5,700 2,800 0
1,501~2,000 39,500 36,200 32,900 29,600 26,300 23,000 19,700 16,400 13,100 9,800 6,500 3,200 0
2,001~2,500 45,000 41,200 37,500 33,700 30,000 26,200 22,500 18,700 15,000 11,200 7,500 3,700 0
2,501~3,000 51,000 46,700 42,500 38,200 34,000 29,700 25,500 21,200 17,000 12,700 8,500 4,200 0
3,001~3,500 58,000 53,100 48,300 43,500 38,600 33,800 29,000 24,100 19,300 14,500 9,600 4,800 0
3,501~4,000 66,500 60,900 55,400 49,800 44,300 38,700 33,200 27,700 22,100 16,600 11,000 5,500 0
4,001~4,500 76,500 70,100 63,700 57,300 51,000 44,600 38,200 31,800 25,500 19,100 12,700 6,300 0
4,501~6,000 88,000 80,600 73,300 66,000 58,600 51,300 44,000 36,600 29,300 22,000 14,600 7,300 0
6,001~ 111,000 101,700 92,500 83,200 74,000 64,700 55,500 46,200 37,000 27,700 18,500 9,200 0

上記の表は中古車の中で最も多く取り扱われている「自家用乗用車」という区分の税額だ。

そのためその他の区分となる

  • 自家用のトラック・バス・三輪・特殊
  • 営業用の乗用車・トラック・バス・三輪・特殊

に関しては、こちらのリンクをご覧いただきたい。

そして上記表をご覧になると気づくのが、軽自動車以外はすべて「排気量別に税額が決定されている」という点だろう。

そのため中古車の購入をするときに、後々の維持費を考えるとより排気量の少ない車種を選択すべきということができる。

また車種によっては排気量の選択肢が1,000㏄刻みの場合もある。

つまり自動車税が一気に2ランク上がってしまい、結果的に「同じ車種でも1万円以上差額がある」というケースが出てくることも覚えておいてほしい。

とはいえ単純に、上記の自動車税を「該当する月または年間で支払えばいい」と思っていると、痛い目に合う可能性が高い。

というのも、中古車の自動車税には次章に紹介するように4つの注意点があるのだ。

3.中古車の自動車税4つの注意点

中古車の自動車税には、下記4つの注意点がある。

 
  1. 登録と納車のタイミングで「ズレ」が生じるケースもある
  2. 減・免税は「対象外」
  3. 11,13年超は「重課」により多くの税金を支払う
  4. 盗難や買取の場合は支払わなくても良いケースがある

それぞれ以下に分けて詳しく解説していこう。

注意点1.登録と納車のタイミングで「ズレ」が生じるケースもある

中古車をはじめて購入して、購入金額に自動車税が含まれている場合には、注意が必要だ。

というのも自動車税は「登録」のタイミングで発生してしまうため、例えば1,500㏄の普通乗用車を

  • 登録…5月末
  • 納車…6月上旬

とする場合、5月時点での自動車税28,700円が加算されてしまう。

仮に6月登録にしていた場合と比較すると3,000円近く損してしまう計算になるのだ。

そのため損したくないのであれば、中古車の購入時は「月初に登録&納車を済ませる」ということが重要になる。

また販売店のノルマの都合上「どうしても月末で登録させてほしい」と言われた場合には、「自動車税で損する分きちんと値引きしてほしい」と依頼すると、さらなる値引きを引き出せる。

注意点2.減・免税は「対象外」

電気自動車やハイブリッドカーを購入した時、自動車税をはじめとする税金関係が免税や減税になると聞いたことはないだろうか。

そのため中古車として電気自動車やハイブリッドカーを購入検討している場合には、先程紹介した一覧表の金額は「無視できそうだ」と思ったかもしれない。

しかしそれは大きな間違いである。

というのも中古車として購入した車に関しては、自動車税の減免税は「対象外」とされているのだ。

つまり先ほど紹介した一覧表通りの税額を納付する必要があり、意外と「お得ではない」ということになってしまう。

ちなみに電気自動車はエンジンを積んでいないため排気量は「0㏄」となり、最も低いランクの「~1,000㏄」が適用されるため、最低でも3万円近くが課税される。

注意点3.11,13年超は「重課」により多くの税金を支払う

中古車の自動車税で最も注意すべきなのは「重課」である。

上記の表には反映させていないが、実は日本の自動車税は「古い車は環境負荷が高いため、より高い税金を取る」という方針を取っているのだ。

そのためあまりにも古い中古車を購入してしまうと、上記金額よりも高く納税しなければならなくなる。

ちなみに具体的な税額としては

  • 初度登録から11年超の「ディーゼル車」…おおむね15%の重課
  • 初度登録から13年超の「ガソリンorLPG車」…おおむね15%の重課

となっている。

つまり例えば

  • 初度登録…平成15年
  • 排気量…ガソリンエンジンで1,500㏄
  • 登録月…5月

の中古車を購入した場合には、

「28,700円(5月登録)×1.15=33,005≒33,000円」

ということになり、かなり大幅な税額アップとなってしまう。

そのため11年、13年という数字はきちんと覚えておき、あまり古い中古車の購入は避けた方が「損することが無い」ということができる。

ちなみに

  • 一般乗合用バス
  • 被牽引車
  • 低公害車(電気、ガソリンハイブリッド、天然ガス、メタノールで動く自動車)

に関しては、初度登録から11年超でも重課されないため安心してほしい。

注意点4.盗難や買取の場合は支払わなくても良いケースがある

仮にあなたが現在、中古車購入後の状態である場合で、さらに

  • 車両が盗難にあった
  • 買取業者に売った
  • 災害などによって車そのものが使えなくなった

という場合には、自動車税を支払わなくても大丈夫だ。

なぜならそれぞれ「車は持っている(所有者である)ものの、どうしても使用できない理由がある」といえるからだ。

ただしそれぞれのケースで

  • 車両が盗難にあった…警察で盗難届を出し、受理されてから県税事務所に相談する(相談するとその場で警察に確認し、盗難期間分だけ免除してくれる)
  • 買取業者に売った…買取業者に納付書を持っていくと、代わりに納税しておいてくれる
  • 災害などによって車そのものが使えなくなった…県税事務所にて相談し、客観的に「運行できない」という現状を認めてくれると免除される

という現状があるため、県税事務所への相談や買取業者への依頼は必須だと思ってほしい。

ただしどれも「必ず受理されて、免除される」という保証はないため、筆者としては「一応お金は用意しておき、相談することが第一」と結論付けている。

以上が中古車の自動車税に関する注意点だったが、最後に次章にてここまでの内容をまとめていこう。

4.まとめ

最後に中古車の自動車税について解説してきた当ページの内容をまとめておく。

  • 自動車税は1年に1度、4月1日時点の「所有者」に課税され、中古車を購入する場合は「購入者」がほとんどの場合で該当する
  • 自分自身や家族が障がい者である場合には、都道府県税事務所に申請することで減免を受けることが可能
  • 自動車税は基本的に排気量のランクごとに設定されているが、車種のグレードによる排気量違いで、1万円以上も差が出るケースもあるため注意が必要
  • 中古車の自動車税は登録日と納車日のズレによって数千円単位で金額が異なるケースがあるため、その場合には値引き交渉をすべき
  • 通常、新車で見られる減免税は、中古車の自動車税では対象外となる
  • より古い中古車(初度登録から11年、13年超)の購入をする場合は、15%程度高い自動車税となるため注意が必要
  • 盗難や買取など、「現状で乗らない(乗れない)」というケースでは納税を免除してもらうこともできる
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