車の購入方法は多様化しているが、いきなり数百万円もの大金を一気に支払うのは厳しいだろう。
そのため、あなた自身も自動車ローンによる自動車の購入を検討しているのではないだろうか。
そこで先に結論を述べておくが、自動車ローンは「ネットでラクに審査や手続きをするのがおすすめ」ということができる。
なぜなら手続きのラクさはもとより、金利自体も低く、基本的に最もお得になるといえるからだ。
もっというと筆者がおすすめする自動車ローンを先にお教えしておくと、下記である。
ローン会社 | 金利 | 最低借入期間 | 最長借入期間 | 最低借入金額(万円) | 最高借入金額(万円) | その他の特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
損保ジャパン日本興亜のマイカーローン | 1.95~2.85% (固定) | 6か月 | 10年(120か月) | 20 | 1,000 | ・固定金利のため不安が解消される ・土日祝日も審査してくれる |
※2024年12月現在の比較結果
とはいえまだ自動車ローンの種類や金利、そして損してしまう条件などについては知らないだろう。
そこで今回は自動車ディーラーの営業マンである筆者が、自動車ローンの種類やおすすめについて、詳しく解説していこう。
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1.自動車ローンの主な種類は3つ
まず先に自動車ローンの主な種類について、下記に代表的なものローンの種類と簡単な特徴をまとめておいたのでご覧いただきたい。
ローンの種類 | 主な特徴 |
---|---|
ディーラーローン | ・審査に通りやすい ・金利が高いことが多い ・キャンペーン車両は金利がひくいこともある |
残クレ | ・審査に通りやすい ・「お得」と言われて勧められるが、実際には大損なことが多い ・「借りている」という形態の契約内容となる |
銀行(金融機関)ローン | ・ディーラーと比較すると審査が厳しくなる ・金利は低いことが多く、ディーラーと比較するとお得 ・金融機関との交渉によっては超低金利で借りられることもある |
大きく分けると自動車ローンは上記3種類になる。
ただし特徴をご覧いただくと分かるように、三者三様なのだ。
そこでそれぞれの特徴に関して、以下に分けてより詳しく解説していこう。
種類1.ディーラーローン
ディーラーローンは言葉の通り「ディーラーで組む自動車ローン」のことを指している。
そのため一般的には、上のイラストの通り「ローン組むならついでに弊社でどうですか?」などと言われることが多い。
そしてディーラーそのものがローンを提供しているのではなく、ディーラーや自動車メーカーのグループである「ファイナンス会社」が提供していることがほとんどだ。
そんなディーラーローンの特徴は、下記の通り
- 審査に通りやすい
- 金利が高いことが多い
- キャンペーン車両は金利が低いこともある
というものである。
それぞれ引き続き説明していこう。
特徴1.審査に通りやすい
ディーラーローンは金融機関の自動車ローンと比較すると、圧倒的に審査に通りやすいという特徴を持っている。なぜならディーラーやローンを提供するグループ会社は、自社の製品がより多く売れてシェアを伸ばすことが非常に重要だからだ。
また仮にローン期間中に返済ができなくなった場合でも、ローンで購入した車を自社の在庫車として売りさばけば、きちんと利益を出したうえで回収できる。
そのためリスクマネジメント的な意味もあり、結果的に審査に通りやすくなっているのだ。
特徴2.金利が高いことが多い
ディーラーローンでは金利が高くなってしまうことが多い。その理由は単純で、審査が緩い代わりに別の部分でしっかりとバランスを取るためだ。
例えば、実際に筆者が調査した結果では、おおむね3~5%の金利となっていた。
詳しい調査結果は後述していくが、この金利は「高い」という基準となるため、覚えておいてほしい。
特徴3.キャンペーン車両は金利が低いこともある
ディーラーの金利は高いと述べたが、実は車両によっては金利が大幅に低くなっており、筆者が調べたところ1%台で自動車ローンを組むことも可能ということだった。
しかしキャンペーン車両として低金利で貸し付けられるのは、一般的には「不人気だけどメーカーとしてはどうしても売ってしまいたい車種」であるため、希望車種にならない可能性が高い。
そのため筆者としてはディーラーローンで「なんと1%台~ローンが組める」などと言う案内に関しては、安易に飛びつかず冷静に該当車種を見ることをおすすめする。
また後述する金利の一覧表では、ディーラーの最低金利のほとんどが「一部車種のキャンペーン金利」となっており、すべての車種には該当しないため、注意が必要である。
種類2.残クレ
残クレはディーラーローンと同じような性質を持っており、商談中に「ローン検討しているならついでに…」と勧められることが多い。
しかし先に結論を述べておくと、「大損する可能性が高いため最もおすすめできない」ということができる。
なぜならディーラーローンと同じく「審査に通りやすい」という特徴こそあるものの、実際には「借りているだけ」という契約形態であるため、自分の物にはならないからだ。
さらに言うと期間を定めて借りているだけでありながら、金利は5%程度取られているため、ローンの中でもトップクラスに余分なお金が必要になってしまう。
そのため筆者としては残クレではなく、次におすすめする銀行ローンを活用することが最もおすすめである。
ちなみに残クレに関しては、下記のリンクにてより詳しく解説しているため、ぜひ一度目を通しておいてほしい。
銀行ローン
銀行ローンは最もおすすめな自動車ローンである。
というのも銀行ローンには下記3つの特徴があるからだ。
- ディーラーと比較すると審査が厳しくなる
- 金利は低いことが多く、ディーラーと比較するとお得
- 金融機関との交渉によっては超低金利で借りられることもある
それぞれ以下に分けて詳しく説明していこう。
特徴1.ディーラーと比較すると審査が厳しくなる
「審査が厳しくなる」と聞くと、あまり良い印象を受けないだろう。
しかし実際のところ、一般の方にはあまり関係のないことだといえる。
というのも銀行ローンの審査で重要なのは「契約者に返済能力がある」と認められていれば、何も問題ないからだ。
具体的には
- 定期的かつ継続的な収入がある…サラリーマンや3期以上の自営業者であればOK
- 多重債務者ではない…住宅ローンを除いてほかに多額の借金がなく、返済に困らない
という程度の条件さえそろっていれば、基本的には審査に通るのだ。
つまり一般的な会社員であれば、年収程度の金額であれば自動車ローンを組めると思っても良い。
また仮に専業主婦や学生など、収入のない状態などの場合には上記した条件に当てはまる保証人を立てれば問題なく自動車ローンを組めることが多いため、心配しなくても良い。
以上のことから銀行(金融機関)の自動車ローンも、審査に通りやすいということになる。
特徴2.金利は低いことが多く、ディーラーと比較するとお得
銀行の自動車ローンはディーラーと比較して、金利が低く支払額が少なくなることが多い。
こちらについても詳しい金利の一覧は後述するが、1%台~3%程度と、ディーラーと比較して1~2%程度低くなるのが当たり前なのだ。
そのため借りる金額は変わらずとも、金利によって返済総額が大きく異なるといえるのだ。
具体例として300万円の自動車ローンを5年で返済する場合、2%と4%の金利のパターンで比較した結果を下記に載せておくのでご覧いただきたい。
金利 | 月々の返済額(円) | 返済総額(円) | 月々の差額(円) | 総額の差額(円) |
---|---|---|---|---|
2% | 52,583 | 3,154,980 | 2,666 | 159,960 |
4% | 55,249 | 3,314,940 |
ご覧になると分かるように、月々の返済額は大きく変わらないが、総額で約16万円もの差額が出ることが分かった。
つまり5年後に車の買い替えなどを検討した場合には、丸々16万円も逃してしまうことになる。
そのためディーラーではなく、銀行をはじめとする金融機関にて低金利の自動車ローンを探す方がおすすめなのだ。
特徴3.金融機関との交渉によっては超低金利で借りられることもある
金融機関で自動車ローンを組む場合、おそらく自身にとって身近な金融機関に相談することになるだろう。
そしてその金融機関との付き合い方によっては、金利の交渉ができるケースもある。
例えば
- 他の金融商品の契約をする
- 多額の積み立て契約をする
- 水道光熱費の引き落とし、給与振り込み口座の設定をする
などの交渉をすることによって、金利を0.1~0.5%程度引き下げてもらうことができるのだ。
以上、ここまでの説明をご覧になると、圧倒的に銀行(金融機関)の自動車ローンがおすすめだということが分かっただろう。
とはいえ気になるのは先ほどから何度も触れている「金利」ではないだろうか。
そこで次章では、金利を紹介するとともにおすすめの自動車ローンを比較し、紹介していこう。
2.おすすめの自動車ローン銀行5社の金利を徹底比較
筆者がおすすめする自動車ローンは下記の5社である。
金融機関名 | ネットでの仮審査 | 最低金利(%) | 最高金利(%) | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|
三菱UFJ銀行のマイカーローン | 〇 | 1.70 | 2.45 | ・誰もが知る最大手銀行で、安心・信頼度が非常に高い ・変動金利だが低い水準で安定している ・審査は12営業時間内に回答される |
損保ジャパン日本興亜のマイカーローン | 〇 | 1.90 | 2.85 | ・固定金利だが引く水準の金利 ・土日も仮審査OKで、最短で即日中に回答される |
静岡銀行 | 〇 | 2.40 | 5.30 | ・給与振り込み口座などを静岡銀行で設定すると、最大0.9%引き |
名古屋銀行 | 〇 | 2.70 | 3.20 | ・給与振り込み口座の設定で0.5%引きになる |
三井住友銀行 | 〇 | 4.475 | ・超大手銀行の一角を担っており、三菱UFJ銀行並みの安心感がある ・金利はやや高いものの、ネットで手軽に仮審査を受けられる |
中でも上から2社は筆者としてもおすすめであり、低金利&安心感&手軽な審査をすべて兼ね備えているということができるのだ。
そして上記5社と先ほど紹介したディーラーの金利を比較したのが下記の一覧表である。
種別 | 企業名 | 金利 | |
---|---|---|---|
最低(%) | 最高(%) | ||
ディーラー | トヨタ | 4.50 | |
日産 | 1.90 | 4.90 | |
ホンダ | 1.90 | 3.50 | |
スバル | 3.90 | ||
マツダ | 2.99 | ||
三菱 | 2.90 | 3.90 | |
スズキ | 2.90 | 3.90 | |
ダイハツ | 3.50 | ||
金融機関 | 三菱UFJ銀行 | 2.975※変動金利 | 2.975※変動金利 |
損保ジャパン日本興亜 | 1.95 | 2.85 | |
静岡銀行 | 2.40 | 5.30 | |
名古屋銀行 | 2.70 | 3.20 | |
三井住友銀行 | 4.475 |
※参考出典元 トヨタ自動車の公式ホームページ 日産自動車の公式ホームページ ホンダファイナンシャルサービス スバルファイナンス マツダクレジット MMCダイヤモンドファイナンス スズキファイナンス ダイハツ 三菱UFJ銀行 損保ジャパン日本興亜 静岡銀行 名古屋銀行 三井住友銀行
ご覧いただくと分かるだろうが、やはりディーラーの金利よりも銀行ローンの金利の方が低いということが分かるだろう。
とはいえディーラーのキャンペーン金利に該当する車種を購入する予定である場合には、十分お得であるためおすすめということができる。
その他のケースでは、ディーラーは最高金利が適用されることが一般的であるため、筆者がおすすめする銀行ローンを利用すると良いだろう。
また筆者がおすすめする銀行ローンに関しては、すべてがネットから仮審査の申し込みをすることができる。
そして仮審査の申し込みは
- 年収
- 他に借金があるか
- 借入予定額
- 氏名や住所などの個人情報
などの情報を入力するだけであるため、5分とかからず完了することがほとんどだ。
そのためもし「通るかどうかが不安…」という場合には、短時間で済むためネットからいくつかの金融機関の仮審査を試すことをおすすめする。
ちなみに仮審査の詳細については、下記のリンクに詳しく解説してあるため、ぜひご覧いただきたい。
またここで気になるのは「実際に自動車ローンを進めていく流れ」ではないだろうか。
そこで下記に、自動車ローンを進めていく流れについて説明していこう。
自動車ローンの申込3STEP
おすすめした自動車ローンを進めていく流れは、実は単純に下記の3ステップに分けられる。
- 見積もりを取って仮審査をする
- 売買契約に合わせて本審査をする
- 指定の入金日に入金
それぞれ以下に分けて説明していこう。
STEP1.見積もりを取って仮審査をする
まずは仮審査の申し込みをしていく。
仮審査には先ほど説明したように、年収や他の借金などの項目に記入していくだけだ。この時入力する項目は「自己申告」が原則だが、仮に嘘の申告をしたとしても「必ずバレる」と思った方が良い。
というのも金融機関同士で共有されているデータベース上で、借金の有無などに関してはバレてしまうからだ。
また本審査時には年収や個人情報の証明書類の提出が求められるため、必ずあなたが知る限り本当の情報を入力するべきである。
そして事前に購入予定の見積もりなどを入手しておけば、大まかな借入予定額の入力が簡単にできるため、できる限り先に入手することをおすすめする。
※ちなみにネットからの仮審査の場合、予定金額が決まっていなくても仮審査をしてくれるため心配はいらない。STEP2.売買契約に合わせて本審査をする
仮審査が完了して車の売買契約が完了した後は、本審査をすることになる。
本審査の内容は仮審査とほとんど変わらないため、仮審査に通過していれば特に心配することはない。ただし仮審査時は自己申告だったのに対し、本審査では収入が証明できる書類や免許証などの本人確認書類が必要になる。
ただしネットから申し込みをする場合の多くは、スマホやFAXなどからの送付でOKなケースがほとんどであるため、本当にラクをすることができる。
そして本審査の回答に関しても、2~3日以内には間違いなく返ってくるためそれほど心配する必要はない。
回答があった後は、詳細な月々の返済額や返済総額、そして毎月の支払日などに関しても説明があるため、届けられた書類はきちんと保管しておく必要がある。
また仮審査~本審査までの流れや必要書類などに関しては、下記のリンクにより詳しくまとめてあるため、ぜひご覧いただきたい。
STEP3.指定の入金日に入金
本審査まで完了したら後は金融機関からディーラーへ入金をしてもらうだけだ。
とはいえ数百万円ものお金を自分の口座から動かすのは、少しだけ不安が伴ってしまうだろう。
しかし安心してほしい。
実はディーラーの担当者と銀行の担当者がきちんと話をして、納車日や入金日を打ち合わせして実施してくれるため、あなた自身が入金に関してすべきことはないといえるのだ。
しいて言えば入金予定日当日に、「きちんと入金はあったか」とディーラーの担当者に確認するだけでいい。
とはいえ金融機関によっては、ディーラーではなくあなたへ入金をして、その後あなた自身で入金作業をしなければならないケースもあるため、本審査時に確認することをおすすめする。
以上が自動車ローンの審査を進めていく流れになるが、実際にはディーラーとの商談を進めながら同時進行で自動車ローンの手続きも進めていくことになる。
そのため順調に進めていけば1週間程度、長くても1か月程度ですべての手続きが完了すると思っても大丈夫だろう。
とはいえ筆者としては、再度述べておくが「ネットで仮審査をいくつも実施すべき」と結論付けており、その結果として最も金利が低くお得な自動車ローンを組むことができる。
そのため特に筆者がおすすめしている
については、ぜひ一度仮審査の申し込みをしてほしい。
3.まとめ
以上、自動車ローンのおすすめに関する解説を終了するが、最後に当ページの内容をまとめておこう。
- 自動車ローンには大きく分けて3種類あるが、中でも銀行の自動車ローンが最もおすすめ
- 残クレだけは最も損であるため、避けるべき
- 自動車ローンを進めていく流れは3ステップに分けられ、ディーラーと銀行の担当者同士に任せられる部分もあるため、意外とラク
- 銀行で自動車ローンの仮審査を申し込むなら、ネットから短時間で申し込める金融機関がおすすめ